クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

料理

ビールのおいしいシチュエーションについて

緊急事態宣言、蔓延防止措置。去年はひたすらに自粛ムードだったのが、1年を経て耐えられなくなったのだろう。今日も電車は満員だった。 今年のコロナ対策はひたすら飲酒に向かった感がある。コロナに対する人々の恐怖心が薄れ、官の言うことを聞かなくなっ…

飲みニケーションはお仕事?

ここのところテレビでは地デジよりYouTubeを見ることが多い。そもそもテレビは週末にしかスイッチを入れないのだけど。 YouTubeでディスカバリーチャンネルがあったので見てみた。日本の酒文化がテーマになっていて、なかなか興味深いし、英語のリスニングに…

梅酒を漬けるということ

梅雨に入ろうとしている。 今年は雨が続くのに関東はなかなか梅雨入り宣言が出ない。「梅雨」とはよく言ったもので、店頭に青梅が並び始めたので梅酒を今年も漬けることにした。 豆腐を作った時と比べれば手順はなんていうことはない。 梅を買ってきて洗う。…

台湾パインとおから料理

最近、エンゲル係数が高い。 別に贅沢をしているつもりもないのだが、週休1日で遠出もせず、ジョギングと読書くらいしかしていないので、支出は食に限られている。 したがって、楽しみは食に限られてきている。 今、人気なのが台湾パイン。 なんでもこれま…

豆腐を豆から作ってみた

「椎名誠と怪しい探検隊」という番組が昔あった。 椎名誠がアウトドア好きの仲間と遊ぶという番組で、登山やクライミング、釣りやカヌーから紙ヒコーキまで、いろいろやる。特徴はひたすら出演者がオジサンであること。いい大人が本気になって遊ぶところ、色…

蕎麦の力とうどんの力

いわゆるゴールデンウイークに深大寺へ行った。 なぜ「いわゆる」と付けるかと言えば、2日しか休んでいないからだ。 それはともかく、てくてく歩いて行ったら2時間以上かかって、大変腹が減ったので、深大寺名物の蕎麦を頂戴した。食したのは十割そばで、…

ソウルフードの行方

今、我が家の冷蔵庫には常に納豆がある。 これは私が常備しているわけではなく相方が買ってくる。なくなってもいつの間にか補充されていて、いつの間にか減っている。 関西出身の私としてみればなんで納豆を切らさないのか不思議だ。食べられないわけではな…

山の行動食に最適なものは?

先日、会津駒ヶ岳にて断食の効用について説かれた。ただ、それはそれとして断食で登山はできないので、断食を説いた人も行動食を口にしつつ登っていた。 行動食に必要なのはカロリーである。軽くて、とにかくカロリー。低カロリー志向なんて言ってはいられな…

勝負と食事とお金

藤井聡太二冠が最高勝率と最多勝利確実となった。 勝率0.846というのがすごい。ボクシングなんかだと無敗王者というのがいるが、将棋は勝率7割で一流。第一線の棋士を交えてこの勝ちっぷりだから、勢いだけでないのがわかる。わかると言っても手の良し…

南の食の探訪~屋久島放浪記④

旅と言えばグルメという人がいる。グルメとか美食とか言うと、どうも安直な享楽主義のようで嫌なのだが、我々も食い意地は張っているのでできれば美味いものを食べたい。山中3日で、アルファ米やソフトクッキー、歌舞伎揚げをボリボリやっているだけなので…

気ままにローストビーフを作る

緊急事態宣言で外食規制みたいな状態になっている。我が家はもともと内食が多いのであまり影響はないが、外食割合が多い家庭は大変だろう。 どうも「外食は贅沢」、「贅沢は敵だ」、「ほしがりません、勝つまでは」という意識があるのか、緊急時になると外食…

登山とラーメンと私~③カップヌードルの力

今年はコロナの影響でインスタントラーメンがずいぶん売れたらしい。日清食品、明星食品なんかはかなり売上を伸ばしている。 私も在宅勤務の昼食に時々食べた。簡単なのと考える手間がないし失敗しない。具を足せばそれなりに栄養が取れるのがいい。 登山で…

登山とラーメンと私~②明星 チャルメラ 長崎ちゃんぽん

日本即席食品工業協会という団体があるらしい。 いろいろあるもんである。 www.instantramen.or.jp これによるとインスタントラーメンのカロリーは高くないとしている。 下界では褒め言葉かもしれないが、山とかアウトドア派にとっては困る。軽くてカロリー…

登山とラーメンと私~①サッポロ一番 塩

今、台所の隅に大量のアルファ米がある。 五目御飯、わかめご飯、ドライカレーと3種類あって、山に行くたびに食している。ところが今年は縦走などが特に少なくて全く減らない。山では不味くはないのに下界では美味しくない。したがって、家で食べることは皆…

今年美味かった丼物ランキング

菅首相のステーキ会食が批判を受けている。 ただ、私は会食の可否よりもどんなステーキが出てきたのかが気になっている。1人5万円とかと報道されていた。どこの牛なのだろう。 こういう報道の中で必ず1人いくらと報じられるのは、批判を煽るためである。…

朝食チャーハン2年の成果と作り方

休日の朝食にチャーハンを作るのが習わしとなっている。 椎名誠『怪しい探検隊シリーズ』では林秀明さん、通称リンさんがチャーハンを朝食に作るのがあまりに美味そうだったので、真似をした次第である。 もう2年くらいやってきたので、ちょっと普通のブロ…

勝手にフライ選手権-番外〜串カツ

今年は年末年始の休みにみんな帰省するのだろうか。 核家族化が進む現代は正月休みが親戚との繋がりを持つ最低限の機会のような気がするのだが。いつでも会える気になっているとそのうち会えなくなるものだと思う。 去年の年始は実家を起点に大阪、京都、奈…

勝手にフライ選手権③〜白身魚フライ・エビフライ

かつてアメリカにいた頃はフライと言えば「ケンタッキー・フライド・チキン」だった。住んでいたのがケンタッキー州ということもあるけど。 内陸だったせいか魚介類を食べた記憶があまりないし、その美味しさに気づいたのは帰国後だった。仮に一生そこに住ん…

勝手にフライ選手権②〜カキフライ・トンカツ

小説家・原田宗典のエッセイでフライで野球のナインを決めるというのがあった。例えば、「1番センター・コロッケ」、「4番サード・トンカツ」という具合だ。 明らかにV9時代の巨人をイメージしていて、コロッケは柴田勲で4番は長嶋茂雄である。個性豊かな…

勝手にフライ選手権①〜コロッケ・アジフライ

ここのところ家に人を招くことが増えている。 外食が大っぴらにしにくいのと家でやれば安く済むという事情によるが、来訪者のお口に合うかわからない手料理を披露している。これまでハンバーグ、餃子、天ぷらを供した。焼き物、揚げ物は少人数ではやりにくい…

涙が出るほど美味いメシ

数年前にANAの機内で「涙メシ」という番組がやっていた。著名人、芸能人がかつて食べた「涙が出るほど美味かったメシ」を紹介するというもので、よくありそうだプログラムである。 みんな今はお金にも困らない有名人なわけだが、大抵取り上げるのは無名時代…

都道府県別ご当地グルメの選び方

最近、航空会社の株主優待が手に入ったので、旅行に行きたくて仕方がない。8月に北海道に行ったし、冬に南に行くかな。屋久島か奄美大島もいいなとか考えている。旅行先で重要なのは、遊べる自然があるか、メシは美味いかで、最近は出来る限りメシの美味い…

山とビールと私

北八ヶ岳は楽しかった。ただ、キャンプにやや物足りなかった。 その翌週、相方の両親と奈良で夜食事をしたら、最初から日本酒になった。私の実家と違って、それほど酒飲みでもないから、最初からメインの酒を頼むのだろう。 奈良の大和酒造の酒はすっかりし…

残念な駅弁〜八ヶ岳たまごサンド

今回の北八ヶ岳山行は昼頃下山となった。渋の湯から10時30分のバスに乗り、11時30分ごろには茅野駅。特急券を買い、11時39分のあずさ号に乗って東京へ帰る。 帰る時がなにより名残惜しい。名残を惜しむべくたまに食べるのが駅弁。「名物に美味いものなし」と…

山の武器(カトラリー)は箸に限る

山の特殊用語にはいろいろある。「キジ撃ち」なんかはその典型で、野糞を指すわけだが、一般登山道で野糞をすると怒られるので実際に使っているのを聞いたことがない。 そんなあまり使われない用語の一つに「武器」というのがある。カトラリー、つまり食事用…

小樽と屋久島の飛び魚

人類の歴史は何かと言えば、ズバリ食の歴史である。人は死ぬまで食わなくてはならない。人類の歴史は戦争の歴史とも言えるが、戦争も食わねばできない。空腹では何もできないのだ。 それにしてもいろいろ食うのが日本人で、小樽の三角市場でもいろいろ珍しい…

丼の中に入るもの〜北海道メシの恍惚 その4

先日、法事に出て最後にお経を上げたお坊さんがこんな話をした。 「仏教の漢字では井戸の「井」という字の真ん中に点を入れた字は、より清らかな水があるということを意味します。したがって、この字が入ったお名前(戒名)の方もおられます」 「丼」という…

海彦と山彦〜北海道メシの恍惚 その3 海の幸、山の幸

北海道に行く目的は当初、山登りだった。旭岳からトムラウシ縦走を企図したものの、天候不安定で断念。山に行くと食事がとにかく貧しくなるので、今度はメシの美味そうな海に近い山ということで利尻島を選んだ。 それもこれも海から獲れる美味いものを食べる…

憧憬のウニ〜北海道メシの恍惚 その2

世界には日本人しか食べないものが多い気がする。マグロや牛タン、マツタケ、イクラなんかは日本人がいなければ価格の大暴落が始まるだろう。一方でこれらの食品は日本人でなかったら知らぬまま一生を終えたかもしれない。幸せなことである。 今回も引き続き…

鮭の大地〜北海道メシの恍惚 その1

北海道の愉しみと言えば飯である。 登山と言えば信州で海がない。海がなければ山の幸と行きたいところだが、なかなかどうして日本において食は海である。松坂牛もジンギスカンもウニとアワビには一歩譲らざらるを得ない。『魏志倭人伝』に記されたように、倭…