クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

今夜のおうちはステラリッジ・テント

まだまだ続いている北海道旅シリーズ。

楽しい時間を未だに引きずりつつ送るのが日常という感じだ。

 

北海道旅は計10日間、9泊したわけだが、テント5泊、ホテル4泊という割合だった。そんなわけなので、酒池肉林の豪奢な旅と見せつつ交通費を除くと1人5万円しかかかっていない。テントは1日1人500円程度なので成せる技だ(羊蹄山では無料!)。

 

そんな旅先のおうちはモンベル ステラリッジ・テント。

2人旅の時は相方と共同購入した3型で、奥行き210cm、幅は180cmある。購入して2年ほど経った現在、率直な感想を書いてみたい。

なお、現在は吊り下げ式に変わったので、私が所持しているモデルはアウトレットにしかないのでご了承を。

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豪奢な旅にはテントが必須

 

①強く、軽く、丈夫

もともと山岳用テントなので、軽く、風に強い。その分、天井が低いなどのデメリットもあるが、最大限のバランスを取っている。

今回は礼文島の久種湖畔キャンプ場に泊まった際は、強風が吹き荒れ、風上の壁が身体に迫ってくるという事態になった。こういう時に山岳用だと安心感がある。テントポールは「こんなんで大丈夫?」みたいに細いが、まあ大丈夫なのだ。

平地でも海に近いキャンプ場は強風が吹き荒れることもあるので丈夫に越したことはない。

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暴風吹き荒れた久種湖

 

現行モデルは吊り下げ式に変わって、いろいろ仕様も変わっているけど、このサイズで2kg弱はすごいと思う。

利尻島のゆ~にキャンプ場ではMSRのテントも見かけた。MSRのマザハバNXはほぼ同サイズで2.2kgくらい。店頭で持ち上げても「うーん、重い」となり、ステラリッジを選んだ経緯がある。

MSRのテントは色がカッコイイんだけどね。

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下がステラリッジ、上はIBSオリジナル用、ステラリッジの方が細くて軽い

 

②1人でも建てられる

山岳用テントでも2種類ある。ポールを本体の両端に差し込まないといけないタイプと片側から差し込んでいくタイプ。

私が以前使っていたIBS石井スポーツのオリジナルはアライテントが作っていて、これは出入口側から2本のポールをぐいぐい押し込んで自立させる形式だった。

一方で片側を差してから反対側を差して、ポールを湾曲させて建てるものもある。ステラリッジも15年前はそのタイプで、当時はテントの長辺側に出入口があった。

アライのような片スリーブは1人で建てやすいが、旧ステラリッジのような両端留めは対角線上にあっちこっち動く必要があり、食指が伸びなかった。

 

そのステラリッジも途中までしかなかったスリーブを末端近くまで伸ばすことでほぼ片スリーブ構造にしてしまった。

まあアライと変わらなくなったわけで、この時ようやく私は「ステラリッジいいかな」と思ったわけだ。

今回の北海道でも風のなかでは片スリーブの方が断然楽だった。

 

ちなみに現行モデルは吊り下げ式。

ダンロップの吊り下げ式は使ったことはある。ポールを両端に嵌めてフックをかけるだけなので簡単だった。ただ、再び両端留めになってしまったので、個人的には今なら選ばないかな。

webshop.montbell.jp

 

③フライシートが張りにくいよ

本体の四隅にはゴムのループが付いていて、フライシートの先についているフックを引っ掛けてフライシートを取り付けるようになっている。

と説明は簡単ながら、このフックがめっちゃ小さい。小指ほどの大きさという比喩があるが、本当に小指より小さい。

暖かくて、風がなくて、ポカポカ陽気でなら問題ない。寒い時、手袋を外せない、手が動かない時は本当に難しくなる。冬はインナー手袋のみで作業する必要があり、冬季テント泊の最大の障害と言ってもいいくらいだ。

あのちっこいフックはどうにかならんかなぁ。

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小指の爪くらいのフック



 

④部品がどれもちっこい

加えて、張り紐の長さを調整する金具、張り紐を通すフライシートの穴、ペグを引っ掛けるゴム紐。どれも繊細かつ小さく作られている。

グラム単位の軽量化はわかるけど、時に紐がフライシートから出なかったりと少々イライラする。

ゼロ戦みたいなテントなので、大雑把な私には時折合わないのかも。

アライテントは色が好きじゃないけど、作りは私の好み。雑に扱っても使いやすいという意味だけど。

 

褒めたり貶したりしたが、これは我が家の一部となっていて、テントの中で浴びる陽光は気持ちのよいものだ。

それに、テントで寝るから北海道でウニやホタテを食べられたと考えると、コスパのよいありがたい山道具なのである。

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テントの中のホタテ焼き