クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

北八ヶ岳の苔おどし

1ヶ月ぶりに山に行った。

当初は室堂から裏劔に向かうつもりだったが、天候が安定しないのと、「今は無理したくない!」という相方の意見を尊重し、穏当に八ヶ岳へ向かったので、今回は写真をいつもより多くして紹介したい。

 

向かったのは八ヶ岳でも北の方。茅野駅から北八ヶ岳ロープウェイまでバスに乗り、そこから歩き始める。

今回は、ロープウェイ駅から縞枯山荘へ、そこから麦草峠に向けて南下することにした。途中に顕著なピークはないものの、わりと人は多い。

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縞枯山荘の周囲は雲ノ平のよう

 縞枯山荘の周辺はまるで空中庭園のようで驚いてしまう。こんなところがあったとは。

まるで雲ノ平みたいで、泊まってのんびりしたいと思えてくる。

 

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苔むした森



北八ヶ岳は苔で覆われた山だ。南が岩稜に覆われているのと逆である。同じ山でこれだけ違うのだから日本の山は不思議で、面白い。

苔は屋久島が有名で、私も行った時はわしゃわしゃと写真に撮った。ただ、北八ヶ岳も負けてはいない。

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苔、苔、苔、今回は苔の写真ばかり

 

 

 アップダウンを繰り返しながらも周囲はほぼ樹林帯で、中は苔の森。

標高2000から2400mで、森林限界点をほぼ出ない。

森の中は鬱蒼としているものの、人が多いせいか道はわかりやすいし歩きやすい。

 

麦草峠に着き、当初は白駒池のテント場泊の予定だったのだが、予約がないとダメと断られ、トボトボ高見石小屋に向かう。こちらも断られるとどうしようとおびえてしまった。

結果、平らではないもののスペースを確保し、ようやく一息つく。

 

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石がボコボコして平らなところが少ない

高見石小屋のテント場はわりと狭く、小屋の人の話だと土がどんどん崩れて岩が露出してきているらしい。最近のゲリラ豪雨の影響だという。

豊かな森があっても最近の天候には勝てないようだ。

 

翌日は高見石小屋から中山に登った。

今回随一の展望は中山の少し手前。南アルプス甲斐駒ヶ岳鳳凰三山が見える。山の友達が甲斐駒ヶ岳から鳳凰三山を繋ぐ早川尾根を行っているはずだった。彼から私たちは見えただろうか。

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今回随一の展望

 

 中山峠から天狗岳に向かうか、黒百合ヒュッテを通って下山するか迷うが、今回はおとなしく下山。

バスの時間を恐れるより、苔の森をのんびり堪能しながら下りたい。

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またしても苔むした森

 このあたりを夏に来るのは久しぶりだった。

こんなにきれいな苔があるところだった記憶がない。今まで何を見ていたのだろう。

頂上を目指さない山旅だったが、これはこれで楽しかった。展望は少ないとはいえ、天気の良い日にまた再訪したい。

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途中の道にあった漫画みたいなキノコ