クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

記憶を良くするコツは

会社で書類がなくなり騒ぎになった。

支店から本社に送ったら違う部署に行ってしまい、その部署がそれを廃棄したのだという。廃棄したのが根本的な問題なのだが、振り分けをした総務が悪いと騒いでいるらしいのだ。振り分けをしたという新入社員はどうやったのか詳しくは覚えてないらしい。

ひたすら「すみません」を繰り返していて何だか気の毒である。

 

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よく覚えている山行

 私はわりと記憶力が良かった。まあ過去の話だ。

中学や高校の授業なんかもよく覚えている。このあたり自分でも理解不能で、英語の教師が'receipt'を「レシプト」と誤読したり、理科の教師が「私は色盲だ」と告白したりした話まで覚えている。

なんでそんな話を覚えているかわからない。

ただ、最近の記憶がめっきりなくなっているのが困りものだ。

 

山に行くとかマラソンをしていると記憶が良くなる気がする。

歩いたり走ったりしているうちは身体を使っているが、案外頭は使っていない。特に道が明瞭な時は最初、ぼんやりしている。そのうち頭が暇になっていろいろ考える。

その内容が本ブログと言っても良くて、手持ちの資料もないので、頭の中の材料を脈絡もなくつなぎ合わせている。

大阪都構想ー古都奈良ー大阪と奈良の県境ー暗峠ー『くらがり峠』ー今西祐之ー『一つの花』とかいう具合に、なぜか政治の話が国語の教科書になったりする。

 

電車に乗ると、今は寝ているかスマホをいじるかの二択が大半となっている。

なんというか慌ただしい。何かに時間を喰いつぶされないように必死になっているようだ。私も以前はそんな感じだったが、最近は頭が疲れてダメである。

ぼんやりしたい。

ぼんやりと過去の山行を振り返りたい。

そうしておくと、過去の記憶が線で結びあって、遊びからビジネスまでいろいろ面白い(と勝手に思い込んでいる)アイディアがわいてくることがある。

記憶というのはニューロンが網目のように脳内を張り巡らして構成するものだから、記憶を良くするには、適度に情報を入れない時間を作ってやるのがいいのかもしれない。

 

さて、先の書類は、なんと私が受け取っていた。新入社員君はとんだ濡れ衣である。

受け取って、該当部署にお知らせの札までかけておいたのに、他部署の人が間違って持って行ったのである。そして間違って持って行った人間がどうやら廃棄してしまったらしい。

そんな事実が発覚したのも、私が受け取りの時の記憶が残っていたからで、もしあやふやだったら濡れ衣は私が着ていたかもしれない。

くわばらくわばらなのである。