クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

勝手にフライ選手権③〜白身魚フライ・エビフライ

かつてアメリカにいた頃はフライと言えば「ケンタッキー・フライド・チキン」だった。住んでいたのがケンタッキー州ということもあるけど。

内陸だったせいか魚介類を食べた記憶があまりないし、その美味しさに気づいたのは帰国後だった。仮に一生そこに住んだら味覚はかなり変わったに違いない。

さて、フライ選手権、今回は海の幸と行ってみよう。

(すでにアジとカキとか出しているけど)

 

エントリーNo.5 白身魚フライ

食べるのに躊躇するというか複雑な気持ちになる食べ物がある。複雑になる原因はさまざまなれど、その一つはマクドナルドのフィレオフィッシュである。

映画「ダーウィンの悪夢」によれば、フィレオフィッシュに使われる魚はナイルパーチという巨大魚で、アフリカ・ビクトリア湖に放たれた個体が地元の経済を潤す一方で、生態系をめちゃくちゃにしているらしい。

映画そのものに賛否があるものの、とにかく食べるのに微妙な気分になる。

これを聞いてから白身魚フライが出てくると中身が一体何なのか気になるようになった。

 

白身魚フライの謎は「白身魚」と言うだけで魚の種類を明言しないところにある。身はたいてい淡泊でふわふわして美味いのだけど正体がわからない。

味は淡泊なくせにスリリングな奴なのである。

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2人して揚げ物定食(手前はザンギ、奥はアジフライ)

恐々と白身フライの正体をググってみた。

最も白身魚フライに多く使われるのはスケトウダラのようだ。日本では北海道のあたりでよく獲れ、漁期は比較的寒い季節となる。明太子はスケトウダラの子であり、江戸時代以前から食べられている歴史ある魚だった。

 フィレオフィッシュには「ナマズが使われている」とか「謎の生物が使われている」とか聞いたことがあるが、とりあえず日本ではスケトウダラのようである。

ヨカッタ、ヨカッタ。

 

エントリーNo.6 エビフライ

日本人はエビ好きである。熱を入れると赤くなるので縁起がいいし、見栄えもする。フライの人気ランキングでも常に上位。お子様ランチと言えばエビフライであり、エビフライのないお子様ランチなんてランチですらない。

一昔前の食品偽装騒動で「車海老」と称してブラックタイガーだったというのがどうでもいいような話なのに騒ぎになるはずである。

わけわからんことを書いている。

 

ところが今「エビ」といえばほとんどがインドネシアあたりの養殖ブラックタイガーで、既に頭も取られていて残念だ。養殖エビはエビ専用の水田みたいなところで育てられるそうである。

高校の家庭科の授業で習ったことによると、日本人がエビを好むあまり、水田がどんどんエビ田に変わっていったが、現地の生態系と食料生産はめちゃくちゃになったとか。

ダーウィンの悪夢」みたいに暗い話になってしまった。

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必ず入っているエビ(フライじゃないけど)

 

エビフライと言えば映画「南極料理人」でイセエビでエビフライをやるというシーンがある。

原作『面白南極料理人』ではイセエビで鉄砲汁を作る(作中では「大砲汁」と称していた)という話の変形だと思われるが、とにかくやってみたいと思われるものの一つである。

先日、鎌倉でイセエビを売っている店を発見したので、いつかやってみたい。

 

何だか今回はひたすらよくわからんことを書き連ねてしまった。

週末鎌倉から来訪する友人のためにエビフライは作ろうと思う。