クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

豪邸に住むためには

昨年からのコロナの影響で出生率がまた下がったようだ。

こうなると将来の労働人口が減り、日本のあらゆる需要は下がり、衰退の一途をたどっていく。これは経済学者ならずとも考えることで、またまた子育て家庭の支援だとかいう声が高まりそうだ。

車もマイホームもほしいという人が減った今、都内の住宅価格は上昇しないだろうとも言われている。

今後、広すぎる豪邸は人気がなくなるだろう。

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将来は豪邸に安く住めるかも(写真は松本城

会社の古い資料を漁っていたら、さる合弁会社の設立時のものが出てきた。

名を連ねるのは日本を代表する航空関連の社長やら重役、元官僚や軍人。経歴や住所まで載っている。

輝ける経歴の中にあっては東京帝国大学卒くらいは面白味に欠けている。陸軍大学校卒で航空部隊にいたりすると「おおっ!」となり、中学卒業とか高校卒業という学歴だと「ガンバレ!」と応援したくなる。

住所も麹町とか麻布といったものもあれば、小金井というのも見つけて妙に親近感が湧いたり、輝ける経歴と住所の因果関係に想像を巡らせるのは何となく楽しい。

その一方で、東京帝国大学、官庁、麻布在住となるとずいぶんつまらない人生を送っているようにも思えてきたりして、不思議だ。

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誰もが憧れる輝かしき人生。それと広く日当たりのよい豪邸。

これまでの日本は大変わかりやすかった。パッケージされた人生をクリアすることがある程度の目標になっていた。

今、子どもたちの憧れはユーチューバーである。果たして子どもたちはパッケージされない人生を望んで憧れるのだろうか。それともパッケージされたユーチューバーというイメージに憧れ、あいかわらず豪邸に住むことを夢見ているのだろうか。