旅の初日はぐったりと眠った。宿で惣菜を食べ終わって9時。ちょっとしたら9時半。そこからばたんキュー。
前夜、羽田空港で1時間半、飛行機で眠ろうと思いきや、後ろの子どもと祖母と思しき女性が騒ぐ騒ぐ。完全に寝不足の初日となった。
まあ、早寝して翌日は7時に起きてみると、雲が多いながら、少しだけ晴れ間がある。ずっと曇りか雨予報だったが、午前中はわずかに希望が持てそうだった。
天気は予報どおり曇り。
2月の宮古島は雨期にあたる。しかも、島なので天気が変わりやすいという。
2日目はまず北上して池間島という隣の島に渡ることに。
池間島は周囲10kmくらいの島で、池間大橋で宮古島とつながっている。昔は漁村として栄えた街だが、今は海と砂浜が見どころの島だという。
宮古島の市街地からは1時間半ほどで池間大橋に到着。海はきれいだが、やはり空はモクモクしたままだ。
池間大橋から覗き込む海はきれいだった。青と言うか緑と言うか、なぜ同じ海でもこんなに色が違うのだろう。橋からは海底までよく見える。
しかし、絵葉書やらインスタやらで天気の良い時の絶景が簡単に見られる世の中だけに、きれいというだけでなかなか伝わらない。
池間島は先に触れたとおり、周囲10kmほど。中には湿原もあったりして、なかなか面白いところだ。北側の砂浜も有名なようだが、自転車をツーっと走らせているとあっという間に通り過ぎていた。
あとは天気か。本当、天気さえよければなあと自転車を走らせると1時間くらいで元の池間大橋に戻っていた。
池間島から今度は南下してみる。
少し南にマングローブ林があるらしい。マングローブと言えば西表島だが、宮古島にもマングローブあるらしい。
これまた写真だと沼地に木が生えているだけのように見える。
それと西表島や海外の熱帯地方のマングローブ林と規模は比べるべくもない。ただ、レンタルカヌーがあるようだったので、そういうアクティビティをすれば印象は大きく変わるだろう。
マングローブ林の特徴は木の幹が根のように枝分かれして海に突き刺さっているところ。植生の違いを見ながらのサイクリングはそれはそれで面白い。
そこからさらに南下する。
宮古島は観光の島というイメージだったが、基本は農業と漁業の島のようだ。池間島から島の東沿いを走ると、さとうきび畑と牛舎が現れ、時々漁港の入り口が出てくる。
宮古牛というブランドもあるらしい。豚や山羊というイメージのある沖縄だが、牛もなかなかやるのである。
もっとも宮古牛は幻の牛肉と言われるらしく、ほとんどが県外への出荷で、島内の店で目にすることはなかった。この後、スーパーで石垣牛を買って食べることになる。
昼が近づき、徐々に腹も減って来た。
曇り空の下を漕ぎ進めて行くと、いつの間にか空が明るくなり、少し青空が見えるようになっていた。