クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

服部文祥さん×角幡唯介さんの対談を聞いてきた

週末は久しぶりのお出かけ。モンベル・フレンドフェアを見にパシフィコ横浜に行った。

横浜の外れとはいえ、10年ほど暮らした地なので大変懐かしい。

さて、わざわざ横浜まで出かけたお目当ては服部文祥さんと角幡唯介さんの対談を聞くためである。それまで、比較的閑散としていたイベントステージ前も対談が始まる頃にはいっぱいになっていた。

話は想像通り、2人の共通の関心事「狩り」の話になった。

もともと、服部さんも角幡さんも命を張って冒険していた。それだけに生と死というテーマは一般人より身近な存在となっている。そこに狩りという能動的に命を奪う行為が加わることで、曰く表現しがたい心境になっているものと見受けられた。

2人とも作家、表現者である以上、その心境や分析を各作品の中で発現させているのだが。

 

印象的だったのは服部さんが「山奥にいる熊はもう撃ちたくない」と言ったこと。

かつて、服部さんは銃を置く(狩猟を止める)と言う猟師に「これからも肉を食べるなら止めるべきではない」と話したそうだが、心境の変化があったのだろうか。

2人に共通しているのが、思考や文章は非常にロジカルということで、それでいてやっている行為そのものは登山や極地探検など情動的としか言えないことである。

その他いろいろ楽しい話を聞けたし、いい週末でした。

祖父の一代記

先日、相方の祖父が亡くなった。96歳だったので、言葉の上は大往生ということになろう。

さて、私の2日後に帰ってきた相方がまず持ち帰った話が、祖父の一代記だった。私が初めて会った7年前に「今、人生を振り返って自伝を書いている」と大威張りで話してくれたものだ。

相方の話ではその一代記がパソコンで打った原稿用紙で厚さ1cmくらい、最後に過ごしたマンションの書棚から出てきたらしい。

読み始めると、東京に生まれ、いきなり東京大空襲の前に家が焼けるという不幸に見舞われた。仕方なく一家は親族の縁を辿って満州に移り住むわけだが、まもなく終戦を迎える。満州にソビエトの侵攻が始まり、今度は空襲ではなくソビエト兵に襲われることになった。

相方の話では、小学校の先生の名前から満州に咲く花まで、驚異的な記録力で詳細に描かれていたという。しかし、物語はソビエトの侵攻の最中でぷっつりと終わっているのだ。

ひょっとしたら途中で祖母が亡くなり、元気をなくして執筆を止めたのかもしれない。

私はまだ読んでいないのだが、惜しむらくは非常に面白いらしいのだ。この祖父、戦後は満州から命からがら引き揚げ、社会人野球に入って会社員人生をスタートさせる。

本当に最後まで読んでみたかったのだが、今は叶わぬ話となってしまった。

リッチな旅、プアな旅

先日、相方の実家からの帰り、名古屋から新幹線に乗ろうとしたらグリーン車が来た。

グリーン車が来るというのは変な表現で、私が予約したのがグリーン車だった。しかし、意図してなかっただけに、緑のマークの車両がなぜか来たという感じがしたのだ。

どうやら、連休最終日で、日中は普通車が空いていなかったらしい。

車内で名古屋名物の天むすを食べのだが、妙な感じである。

何せ8月の北海道では8泊中、5泊がテント。北海道に9日間行ったと話すと「宿泊費が大変でしょう」と言われるけど、なんのなんの。おそらく1人2万円してないと思う。

しかし、グリーン車に乗りながら、リッチな旅とプア(リーズナブルと言うべきか)な旅、どちらがいいのか、つらつらと考えた。

アウトドア受難の年

山に行きたいけれど、天気悪し。この連休は他にもいろいろあって相方の実家へ。

今年はアウトドアにとっては受難の年かもしれない。とはいえ、出かける時は結構いい天気だったりするのだが。

思い返すと2017年の夏あたりもお盆の天気が悪くて往生した。

北アルプスに行ったら、初日晴れ、2日目が曇り、3日目雨、4日目晴れ、5日目曇りだった。夏山の場合、一番の核心で良ければ、あとはなんでもいいところがあって、この時は4日目に晴れたので、オールOK。

屋久島なんかはずっと晴れという時が珍しく、私なんかは2回言って2回とも雨か霰だった。

今年は夏の野辺山キャンプでも北海道旅でも行けばそれなりに天気に恵まれた。

ただ、行こうとすると雨が多い。

タイミングなのかもしれないが、なかなかヤキモキする。

今年の夏の北海道グルメ⓵

なんだかバタバタしているし、連休もあるけど天気悪そうだし。

で、2026年北海道旅の思い出に浸っている。

ここのところ何でも値上がりして、心底楽しむという感じが薄れているような気もするけど、北海道グルメの振り返り。

セイコーマートのホットシェフという内部厨房で作っている豚丼。

 

続いて、ウトロの干物店で買ったコマイの一夜干し。

さらに羅臼岳から下山してからはニシンの一夜干し。

コマイはあっさり、ニシンは脂こってり。私の好みはこってりのニシン。下山してから食べたからということもある。

さらにさらに、知床斜里で買った八角の一夜干しと清里町のじゃがいも焼酎。じゃがいも焼酎はオーク樽で熟成されていて、ウィスキーのような香り。

うん。今年も美味しかった。

残暑の奈良を歩く

久しぶりに実家に帰って来た。

実家は奈良。一般的にイメージされる奈良ではなく、家の近所は戦後に開発された住宅街である。

ただ、山の近くで自然が多いので、散歩にはちょうどいい。

 

母親にちょっと歩きたいと言うと、母親の方もトレーニングが必要だったらしく、真新しいウォーキングシューズを出してきて、暑い最中に歩き出した。

とはいえ、目的地がないのもナンなので、目標は山の中腹にあるカフェ。

さんざん、歩いたことのある私にすれば、眺めはさほどでもない所にある目的地には40分くらいで着き、少し高価な昼食を食べた。

写真のカレー、ルーが3種類、その他野菜がたっぷり入って2300円。ネパール人シェフたちがたくさん働いている。

 

カフェからは中腹にあるお寺を巡って帰宅。

北海道に行っても、実家に帰っても歩いてばかりなのだ。

北海道旅の食料調達は?

北海道旅を書き連ねたのだけど、あとは塘路から釧路まで汽車に乗り、釧路観光をしただけなので、とりあえずここで打ち切り。

ちなみに、釧路では回転寿司のテイクアウトと鮭番屋の炉端焼きを堪能し、釧路市立博物館を見学した。釧路市立博物館は意外と大きいし、シロナガスクジラの顎骨やヒグマやトドの剝製やら、結構展示が充実している。霧と雨の多い街なので、天気の悪い日に行くことをお勧めしておきたい。

さて、今回の北海道旅ではわれわれ夫婦は二人とも痩せて帰ることとなった。

なぜ、北海道で痩せるのか。それは美味しいものがないというわけでなく、食料調達の問題にある。車でぴゅーっと観光する人には問題ない。しかし、われわれは公共交通機関と徒歩のみの移動だったため、食料調達に苦労した。

それについて書き留めておきたい。

 

まず、知床観光の街、ウトロ。ここは観光船の発着場があるので、ちょっとして食堂などはある。ただ、大型スーパーなんかはないので、何かを買うならセイコーマートかセブンイレブンに行くのが便利。

今回、セイコーマートで豚丼、かつ丼、カツカレーを食べたな。しかし、飽きたな。

そこから屈斜路湖に移ってからが苦難の始まりだった。屈斜路湖の近辺には土産物屋以外なく、ビールは買えども食事ができない。買えるのはジャガイモ団子とチップスターくらいで、補給はほぼできない。

食料は知床斜里のセイコーマートと道の駅で少し多めに調達しておいた。その後もバスで川湯温泉駅に戻っても買い物をする場所はなく、塘路駅にも何もなくで、塘路では2食を外食でしのいだ。

 

北海道は車社会なので、徒歩の旅人にとっては非常に苦しい。

今回は北海道の広さをしみじみと感じる旅だった。