クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ドック

ドックといのは船舶のメンテナンス場である。英語では"dockyard"と言うらしい。長距離を航行する船は機関部の定期的なメンテナンスを行い、ドックに入って船底についた牡蠣殻などを除去しなくてはならない。司馬遼太郎『坂の上の雲』を読むと、1900年頃のロ…

山靴讃歌

9月のシルバーウィーク、4年ぶりに雲ノ平へ行った。荒天予報の中、1日目、2日目は奇跡的に晴れたが、3日目はついに雨に捕まり、靴をずぶ濡れにされた。8月、白馬へ行った際も雨にやられて、足元をぐしょぐしょにされ、山靴の防水性を疑ってはいたが、…

運のつき

9月某日、前々から気になっていた大月市の岩殿山に登った。 中央線に乗るたびに大月駅から見える屹立した岩山が気になっていた。ネットによると岩殿山にはかつて岩殿山城という城があり、小山田氏という豪族の居城であったという。新田次郎『武田信玄』を読…

ブロガー

ブログのアクセス数を増やすコツを検索してみた。それによっては我がブログもそれによる経営方針を大いに転換するかもしれない。そもそも誰も注目してないだろうが、勝手に自己分析を行って盛り上がってみよう。 1 テーマを絞る 本ブログはテーマなし。勝手…

三枚のお札

登山など少し遠出する時、みんなどれくらいの金額を持っていくのだろう。私の場合だいたい3万円くらいだ。帰りにタクシーや新幹線を使っても3万円あれば足りる。それ以上持つのは何となく落ち着かない。登山では濡れる可能性もあるし、歩行中はザックにし…

ノー・チューバー

我が家からテレビがなくなって10年になる。意味はないがめでたいことにする。 「テレビがない」と言うと原始人に会ったような顔をされることがあるが、全く不都合はない。「まあインターネットもあるしねー」と言われることもあるが、私の場合今だに家にネッ…

社内報写真家

社内報の表紙に時々写真を提供している。これはひとえに私の写真家としての腕を買われて名誉特派員の栄誉に浴している、というわけではなく、広報担当が適当な写真を持ち合わせていない時に無料の写真提供人として利用されているだけに過ぎない。 昨今は簡単…

幽霊

登山も長く続けると知らぬうちについていく癖がある。私の場合、歩き方が大きく変わった。足の裏を地面に擦ることがなく、足先の向きは真っ直ぐ前を向く。足を擦らないのは石ころを蹴ったりしないためで、足先が前を向くのはその方が効率が良いからだ。何も…

そうなんです

8月の終わりに久しぶりに沢登りをした。沢登りと言っても遡行が無理となれば林道や登山道に逃げるという最初から逃げ腰なもので、早く言ってしまえば水遊びに出かけただけだ。それでも沢では自分の行くルートを自分で決めるので、登山道だけの登山より緊張…

節約家

武道家、華道家、書道家、登山家と家が付く肩書きは数あるが、節約家というのはいかなる人だかよくわからない。しかしながら今もiPhoneの漢字変換で一発で出たので使う人はそれなりにいるらしい。 お金については本ブログでもいろいろ書き散らしたが、私にも…

タネと『第一阿房列車』

某新聞社の会社説明会で社員、つまり新聞記者がこのようなことを言っていたらしい。 「新聞記事はいい取材が全てなんです。美味しい牛肉はいろいろ味付けしなくても焼いてレモンと塩だけでも美味しく食べられます」 新聞という媒体は文字数が限られているし…

スマホないない記と『砂の女』

9月某日、某所に愛用のiPhone5s君を置き忘れてしまった。もう4年以上使っていて、電池の減りも早くなっており、充電させてもらっていてそのまま忘れてしまったのだ。電車に乗って、隣の女性がせわしなくスマホを操作するのを見て気づいた。 それまで文庫本…

クボタちゃん

その飲み会も主役は彼女だった。 ここでは仮にクボタちゃんとしておこう。24歳。背は150センチ少々と小柄だが、二重瞼の大きめの目に色白の肌、肩より少し下まで伸ばしたストレートの栗色の髪、やや幼い顔立ちで、いわゆるかわいい女の子を想像してもらえれ…

健康社会

電車に乗るとフィットネスジムやエステの広告ばかり目につく。酒もプリン体と糖質オフ。現代日本を「一億総◯◯」というならば、「一億総健康至上主義社会」とでも言おうか。企業などでも唐突に「健康経営」なんていうことを言いだすようになった。 誰しも病気…