クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

読書

寒波がやって来た!

この冬最大の寒波が来たらしい。 前日から備えとして極暖の長袖シャツと安物のタイツを用意することとする。本当は地番暖かいダウンジャケットの方がいいのだが、着膨れするので去年買ったモンベルのコート。これもインナーダウン内蔵でそこそこ暖かい。 末…

旅に最適の本を探す

旅行の準備で迷うのがお供の本である。 この夏は雲ノ平山行に笹本稜平『春を背負って』を持って行ったら失敗だった。映画版は立山周辺で撮影されたのでいいかなと思っていたのだが、頭に入ってこない。台詞がわざとらしく、浮ついたように見えるのだ。これは…

「星野道夫 悠久の時を旅する」展を見に行った

星野道夫展を見に東京都立写真館に行ってきた。 都立写真館は岩合光昭展以来で、なんだか動物写真ばかり見に行っている気がする。 星野道夫展は10年くらい前に横浜そごうで見て以来。没後もこれだけ写真展の開かれる写真家は少ないかもしれない。 先日見た岩…

和暦・西暦に混乱する

先日、生年月日をマークシートに入れろと言われて戸惑ってしまった。 西暦の下2桁をマークして、見直すと「生年月日(和暦)」とある。 「あれ、和暦だと何だっけ?」 と混乱し、ようやく思い出してマーク。同姓同名の区別のためだろうけど、昭和も平成も書…

投資と投機と賭博の違い

先週は沢木耕太郎『波の音が消えるまで』の1巻を読んだ。 主人公はサーファーの青年で、どういうわけかマカオに行ってバカラ賭博にハマってしまう。バカラとはトランプを使った丁半博打のようなもので、簡単に言うと出たカードの下の桁合計が大きい方が勝ち…

「最高のぜいたく」について考える③~居候の美学

先日、ラジオ番組にタモリが出ていて思わず聞き入ってしまった。 タモリは昔、赤塚不二夫のところで居候していたらしい。その頃の言い分が面白い。 「居候はペコペコしちゃいけない。こっちは居候のプロなんだから」 居候にプロもアマチュアもあるのか知らな…

「最高のぜいたく」について考える①

星新一のショートショート『最高のぜいたく』という話を読んだ。 寒い北国にいるアール氏を主人公が訪ねる。アール氏はあらゆるぜいたくやり尽くしている大富豪で、今度は何を思いついたのかと主人公は楽しみにしている。訪れると寒い北国に温室があり、中は…

ビジネスにおけるリーダーシップと登山

この間、上司から「どんな管理職を目指す?」と訊かれて思わず返事に窮してしまった。窮してはいけないのだろうが、どう答えていいかわからなかった。 今まで私は理想のリーダーに会ったことがない気がするのだ。 どうも日本の管理職という人を見ていると、…

お金を産む方法~お金とは何だろう?⑤

前回、「錬金術」と銘打ってそのことに触れていなかった気がする。 金融機関は数字をいじることでお金を生み出すことができる。しかし、もっと大本をたどれば国はお金を発行できるのだ。実際、通貨を大量に発行した例は歴史上枚挙にいとまがないし、今でも輪…

現代の錬金術とは~お金とは何だろう?④

数年前にジョン・グリシャムの"The Firm"(邦題『法律事務所』)という本を読んだ。主人公のミッチという弁護士が好待遇の法律事務所に就職する。しかし、そこはマフィアの運営する事務所で、次々と同僚たちが事件に巻き込まれていく。 その中で印象的だった…

愛はお金で買えるか~お金とは何だろう?②

スピッツの「運命の人」という歌にこんな歌詞がある。 愛はコンビニでも買えるけれどもう少し探そうよ 不思議な言葉だと思う。草野さんの透明感のある声でさらっと聞き流してしまうが、何を言わんとしているか考えてしまう。 一方でThe Beatlesには"Can't Bu…

お金は信じることから始まる~お金とは何だろう?①

随分前にラジオで百田尚樹がこんなこと言っていた。 「俺はきれいなおねえちゃんに振り回されてきた。『きれい』って何なんやろということでこの本を書いたんです」 この本というのは美容整形をテーマにした『モンスター』という小説だという。 人の一生を狂…

最近読んだ本2つ~宮崎市定『科挙』・沢木耕太郎『イルカと墜落』

最近、天候不順で梅雨時期並みに出かけにくい。特に山間は何かと豪雨というので困ってしまう。仕方ないので自宅でスクワットをしながら本を読む日々が続いている。 そんな中で最近読んだ本3つのご紹介。 ①宮崎市定『科挙』 前にも書いた気がする。改めて図…

図書館放浪記

ここのところ最も行くところは図書館となっている。市内で利用できる図書館は5ヶ所。そのうち4ヶ所を利用している。 特別読書家というわけでもないのだけど、非常にありがたい。なにしろ買わなくていいし、買って「ああ失敗した!」とならない。ちょっと興…

食生活と健康法の謎

週末は背中痛が全快しないので、のんびり過ごした。 土曜は新宿の末広亭で寄席を聞いた後に久しぶりに焼き鳥を食べに行った。日曜はブリの切り身で唐揚げ。日曜はスペアリブの煮付け。少しこってりした食事が多かったかもしれない。 宮古島に行って以来凝っ…

疲れている時のオススメ本 三選

最近疲れている。 「お前ごときが何を!」と言われれば反論しようがないのだが、こういう時は頑張り過ぎないことが肝心。それと難しいことを考えすぎない方がいい。 のほほんとした気分になれるオススメ本について紹介したい。 ①小泉武夫『不味い』 古今東西…

河野啓『デス・ゾーン』

河野啓『デス・ゾーン』を読んだ。 「栗城史多のエベレスト劇場」というサブタイトルのあるとおり、2018年にエベレストで滑落死した栗城史多がテーマとなっている。 読後感はなんともザラりとしている。 栗城史多についても、本書についても至る所で評論され…

文系人間の理系コンプレックス

ここのところ本は図書館で借りることが多い。 買うとなると失敗したくないので、無難に知っている作家や確実なジャンルを選んでしまう。それが図書館では意外な本でも手が伸びる。単にタダだと思うからなのだが。 そんなわけで梅雨時は読書である。 ハイエク…

魂の震える登山名文集④~角幡唯介

今から5、6年くらい前、年間24回登山に行っていた。つまり月2回ということになるのだが、週末登山者としては行ける時を全て費やしたことになる。 登山は天気が悪ければ行けないし、休日出勤もある。山に行かない日はボルダリングジムへ行っていた。 当然…

魂の震える登山名文集③〜服部文祥

好きなことをして生涯過ごせたらと誰しもが考える。今、それを実現できるのはユーチューバーということになるだろう。ただ、小学生のそうした願望を分別ある大人たちは断固として否定する。「世の中そんなに甘くない」と。 一方で小学生の頃からの夢を実現し…

魂の震える登山名文集②〜山野井泰史

御嶽山の噴火があった時、「あの日、山に行ってた?」と何人かに訊かれた。私がしょっちゅう山に行っていることを知ってのこと。御嶽山は遠目には美しい山だが、登って面白そうでもなかったので登る対象に入れたことはなかった。 ある人にはこう言われた。 …

魂の震える登山名文集①〜宮城公博

梅雨間近。週末はちょっとランニングするだけでダラダラ過ごしてしまう。 そして山に行きまくっていた頃を少し懐かしく思うようになった。 最近、低山ハイクくらいで山屋というより老後ハイカー。これではいかん、というわけではないのだが、登山者の名文を…

どんな人が荒野に憧れるのか~伊藤精一『俺のアラスカ』を読む

伊藤精一『俺のアラスカ』を読んだ。 少し前に服部文祥『You are what you read』に出てきて気になった本だ。伊藤精一さんというのはアラスカ在住の猟師。野田知佑さんのエッセイに登場していて、名前だけは知っていた。 簡単に書くと、若い頃は暴走族、長じ…

山小屋に生きるということ

週末は工藤隆雄『山小屋主人の炉端話』を読んだ。1998年から2000年まで『岳人』に連載されていたコラムで、表題のとおり山小屋の主人の思い出話が綴られている。 ヤマケイ文庫 定本 山小屋主人の炉端話 作者:工藤 隆雄 山と溪谷社 Amazon 思い返すに、私はあ…

登山者にはなぜか読書家が多い件について

なんだかバタバタしているうちにゴールデンウィークが終わっていた。 今度はいつの間にか梅雨に入って、紫陽花が咲いて散って、夏になっていてということになるのだろう。 梅雨と言えば読書になるわけだが、常々感じるのは登山者、特に1人で登る人に読書家…

「ねじ都市冒険記」は現実となるか

今、『アレクサ VS シリ ボイスコンピューティングの未来』という本を読んでいる。 内容はなかなか興味深いのだが、中でも笑ったのはシリに「アレクサ!」と読んだらどうなるかという話。 「アレクサって誰よ!」と嫉妬に駆られた彼女のような反応をすること…

服部文祥『You are what you read.』を読む

服部文祥さんの新刊『You are what you read.』を読み始めた。まだ最初なので感想は書けないけど、タイトルがいい。 「あなたは読んだものに他ならない」という邦訳はわかりにくいが、要は自分自身を形作っているのは読んできた本であるということだ。 You a…

将棋とイチかバチかの人生と

今年も将棋・名人戦七番勝負が開幕した。 私自身は今、ほとんど指すこともないのだが、それでも結果は気になる。藤井五冠が将棋界の序列トップとはいえ、名人は当代1人しかいない。 棋士というと分厚いメガネをかけたインテリかオタクっぽい雰囲気の人が多…

遊びと自由の人~野田知佑さん訃報に寄せて

野田知佑さんが亡くなった。 野田さんの名前を知ったのは雑誌『BE-PAL』の連載「のんびり行こうぜ」。最初は「昔はよかった」という懐古主義的な嘆きがあまり好きにはなれなかった。 しかし、その後『日本の川を旅する』、『のんびり行こうぜ』、『ガリバー…

今、自分は燃えているか?今、自分は生きているか?

今年は久しぶりにフルマラソンだと意気込んでいたら中止になってしまった。 中止は非常に残念だ。大会のいいところは目標を作りやすいこと。そして今、これに燃えているとわかりやすいことだ。 この週末は、北田雄夫『世界のはしからはしまで走って考えたこ…