クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

読書

愛はお金で買えるものか

1月31日は「愛妻の日」らしい。I(アイ)、31(サイ)ということか。ダジャレで愛妻にプレゼントをせよということだろう。 基本的に何かの日というのは消費を助長するものであって、節約・倹約を謳うものは少ない。 愛はお金で示しましょうときた。 十…

「バカの壁」と「アホの壁」

OJTリーダー研修とやらがある。 OJTとは"On the Job Traning"。仕事をしながらトレーニング。さしあたって訳せば仕事をしながらトレーニングをさせる人のトレーニング。 早口言葉みたいだ。 事前資料を見ると『バカの壁』がオススメとある。 養老孟司『バカ…

『鬼滅の刃』で国語算数理科社会をやってみる

去年、妙義山を登りに横川の駅に行ったらコスプレの人がたくさんいた。 『鬼滅の刃』のイベントがあるらしく、子どもから大人まで、コロナ禍で珍しいくらいの人だかりである。 私はあまり漫画に興味がないのだが、子どもに人気ならこれを使って教材にしてみ…

外れ者の優等生

大晦日は久しぶりにボクシングを見た。 井岡一翔と田中恒成。別にどちらの肩を持つでもない。単に相方のじいちゃんが見たいというから一緒に見た。 試合はなかなかの熱戦で、つねんい前進しながら攻める田中。チャンピオンの井岡はガードしながらカウンター…

野宿がしたい!

ここのところ忙しくて何もできていない。「何も」とはテント泊などの屋外泊を指していて、今年は数えてみると8泊しかしていない。これが多いのか少ないのかという議論もあろうけど、年20泊以上していたこともあったので、かなり少ない。 かとうちあき『野宿…

バイリンガルになるのに早期教育は必要?

最近忙しくて洋書を読んでいない。 オーディオ台の中でインテリアと化していて、去年バンクーバーで買ったJon Krakauer"Into thin air"(邦題『空へ』)もモントリオール空港の乗り換え待ちで読んで以来止まっている。 このままではエヴェレストを目指した登…

体験の共有~テレビ vs YouTubeの戦いは?②

前回からの続き。 『ウェブはバカと暇人のもの』という本によれば、まだまだテレビのネタがネットに出ているだけとなっていた。 なるほどYouTubeやSNSという個人を主体とした媒体は、一部で話題になるばかりで全体を網羅しつくさない。私は「ヒカキン」や「…

テレビ vs YouTubeの戦いは?①

月曜の早朝、会社のあるビルに入るとドラマか何かのロケをやっていた。 「深津絵里がいたよ」 仕事を始めていたらそんな声が聞こえてきた。 ほほー、深津絵里とな。 とは言えそれほど興味はない。半年くらい前に「鈴木保奈美とすれ違った」と声高に言われた…

宝くじに当たったら不幸になる問題について

年末ジャンボ宝くじの時期である。 書いてはみたが、私は宝くじに全く興味がない。数学で言うところの「期待値」を見てから、なんだかアホらしくなってしまった。宝くじ1000円を買って返ってくる金額の期待値は300円程度。 なんで1000円出して300円のものを…

人生を真面目に生きることについて考える

去年からどうもずっと忙しい気がする。 梅が咲き、桜が咲き、躑躅が咲き、紫陽花が咲き、向日葵が咲き、金木犀が咲き、曼珠沙華が咲いていたと思ったらもう冬が間近になっていた。 どうやら私は"真面目"な奴と思われているのか、どかどか仕事が降ってきて、…

都会生活に疲れたら読みたくなる本

どうも疲れている。 週末の谷川岳のせいではない。登山ではとにかく前に進んでいる実感があるのだが、仕事なんかでは「動く歩道」を逆走しているような感覚に時折襲われて、ひどく疲れた気がすることがある。 そんな時によく手に取る本のご紹介。 ①野田知佑…

都会では孤独でいられない不幸について

谷川岳からの帰り道、大宮で乗り換えると西日の眩しい席にあたってしまった。慌ててサングラスをかける。 私の隣にいた女性はそんな西日に気を留めることなく一心不乱にiPhoneを操作していた。 西日を避けるため、私がふと俯くと、彼女の操作する画面が目に…

悩んだから山に行く〜うつと登山

先崎学『うつ病九段』を読んだ。うつ病になった将棋士の赤裸々というより真摯な闘病記だ。先崎九段というのは、若手時代から才気溢れ、トークも軽妙な、タレント性のある棋士である。棋士としては、タイトルこそ獲得していないが、NHK杯優勝、A級在籍と、ト…

登山と将棋の一か八か

久しぶりに北八ヶ岳に行った。山に行くのは先月の北海道以来で、ちょうど1ヶ月ぶり。 まあその話はまた別に書きたい。 今回山に携えた本は先崎学『フフフの歩』というエッセイ集。 藤井聡太くんの活躍で今話題の将棋界ではあるが、先崎学と言ってもピンと来…

生きるために食べるのか~映画「いのちの食べかた」~

ここのところ帰宅が夜の11時を過ぎる。この時間になるとのんびり食事をとる余裕もなくて、牛乳でも飲んでバタリと寝てしまい、あまり身体よくない。運動もほとんどしていないので、何だか家畜になったような心地がする。 いやこれが本当の「社畜」というやつ…

休眠登山者の本棚

本を買った。 図書館も閉鎖していて、週休1日状態で山にも行けない。山と読書は私にとってはセットで、ここ10年くらいはどちらかが切れると心の枯渇が起きてしまう。 そのどちらが深刻かと言えば読書の方で、定期的に文字を入れておかないと、怒りや苛立ち…

譬えの妙

「この前〇〇君と飲んだんだけどね。軽いね、彼。スナック菓子みたいに軽い」 同期入社の奴と昼食を食べていた時に出た何気ない話題だった。この話にウケつつも、「スナック菓子」という譬えは秀逸だなとやけに感心してしまった。 その〇〇君という男は、特…

時間どろぼう

忙しくてなかなか山に行けない。 山に行けないと精神的に問題が出るばかりでなく、肉体的にも大きな問題が生じる。早い話が、身体や感性が鈍って危険な目に遭いやすくなるわけで、先日も八ヶ岳で軽く冬山を体験するつもりが、指先を凍傷にしてしまった。この…

情報難民と読書

来年の手帳をめくっていたら「体育の日」がなくなっていることに気づいた。 今更のように思われるかもしれないが、ここのところテレビが家にないのは相変わらずのことながら、ラジオも聞かないので、世間というものからずいぶん遠ざかっている。新聞も読まず…

皇居ランナー

金曜日の夜に皇居の周りを走ってみた。いわゆる皇居ランである。会社で着替え、スーツ姿の間を縫って外に出て、トコトコ皇居の堀に向かう。 堀の縁に近づくと、ここから皇居の周回コースと一目わかるくらいにランナーが走っていた。みんな鮮やか、シック、そ…

丸の内に吹く風は

ここのところ私の近辺で障がい者雇用について話題になっている。行政の方針で、一定比率以上の障がい者を雇用する必要があるらしい。今までは罰金(納付金と呼ぶ)だけで済んでいたのが、今後は改善命令が出され、改善が見られない場合は社名を公表するとし…

忘れ物の源泉

小学生の頃だっただろうか。母親がこんな逸話を話してくれた。 30代である男性が若年性認知症と診断された。最初はちょっと物忘れが激しいというくらいの自覚症状だったが、たちまち症状はひどくなり、少し前の出来事もたちどころに忘れるようになった。もは…

ゴルフ圧への抵抗

ここのところゴルフ圧が高まっている。ゴルフ熱ではなくゴルフ圧と呼ぶのは「ゴルフやれよー」というプレッシャーという意味である。7月に異動した部署では法務などとともに必修科目なのだそうだ。以前、ゴルフについての記事を書いたことがあるが、またし…

未読本

気が付くと本が増えている。そろそろ引越しも考えているので、蔵書整理の時かもしれない。そのうち電子書籍の導入も検討すべきかとも思う。 本も無闇に買ったりしない。基本的に「嵩張らない」「再読する」ものを選んでいるはずだが、なぜか未読のまま手元に…

科挙的社会

宮崎市定『科挙』を何気なく手に取った。パラパラ読みなので読解しているか自信はないのだが、学術的歴史が久しぶりに面白かった。 科挙は言わずと知れた中国の官員登用試験である。歴史は隋の文帝から始まり、清代末期まで続く。今まで知らなかったが、この…

旅の本

山から下山して電車に乗り込むと、まず手元にWALKMANと文庫本、飲み物を用意する。飲み物はその時々、水だったりお茶だったりアルコールだったりする。電車が発車すると、飲み物を一口、そして文庫本を開く。 山に行って「山の本」を読むことは少ない。目の…

ようつう部

土曜の朝9:00から11:00にFMヨコハマで"Futureescape"という番組がやっている。番組名はカッコイイのだが、内容は緩いトーク番組で、小山薫堂さんがいい味を出している。いい味を出しているのに時々番組をサボってもう1人のパーソナリティー柳井麻希さんとゲ…

投稿マニア

高校時代に深夜ラジオを聴いていると、投稿の面白い番組が多かった。投稿は所謂「ハガキ職人」から送られてくるもので、あれだけの労作を毎週作り続ける情熱には大いに感心した。いくらウケても、もらえるのはステッカーくらいだから、毎週毎週いろいろな番…

タネと『第一阿房列車』

某新聞社の会社説明会で社員、つまり新聞記者がこのようなことを言っていたらしい。 「新聞記事はいい取材が全てなんです。美味しい牛肉はいろいろ味付けしなくても焼いてレモンと塩だけでも美味しく食べられます」 新聞という媒体は文字数が限られているし…

スマホないない記と『砂の女』

9月某日、某所に愛用のiPhone5s君を置き忘れてしまった。もう4年以上使っていて、電池の減りも早くなっており、充電させてもらっていてそのまま忘れてしまったのだ。電車に乗って、隣の女性がせわしなくスマホを操作するのを見て気づいた。 それまで文庫本…