クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

ヘリノックス・チェアワンを買う

ラグジュアリーキャンプをしたいなあと思って早1ヶ月。先週も地べた、石の上に座って隣のオジサンとくっちゃべっていたわけだが、キャンプ主体の旅をしようと椅子を買った。

憧れのヘリノックス・チェアワンである。

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ヘリノックスは韓国DAC社のブランドなのだそうな。DAC社は頑丈なポールを作っている会社で、その技術がヘリノックスの軽量チェアに活かされている。

折りたたみ椅子というと日本では床几に代表される腰掛け椅子。背もたれが付いていないのは正座文化の影響だろうか。とにかく屋外で快適に座るという文化はごく最近のことのように思える。実家にあった折りたたみ椅子はよくビーチテラスに年中置いてあるようなアルミフレームにナイロンベルトを付けたもので、座り心地は決して悪くないのだが、あくまで簡易的という雰囲気をぬぐえなかった。

その後は発泡酒のおまけでもらった3本脚の椅子を自転車旅では使用。これは軽量でどこでも持って行けるというメリットがあったものの、背もたれもない床几タイプで、地べたよりマシなレベル。長時間はちょっと辛かった。

 

野田知佑さんが文明に必要なのは椅子と机である(逆に言えばこれらのない宿は論外)。この2つがあればどこでも書斎になると書いていた。アウトドアにおいて椅子もテーブルも不要な装備である。しかし、時には不要だからこそ贅沢品としてフィールドに持ち込みたいものだ。このチェアワンによって我々はようやく原始人から文明人になるのである。

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ここに椅子があったらと考えた知床・第一火口キャンプ指定地

話が飛躍しすぎた。

今はノマドワーカーがよくアウトドア雑誌でも取り挙げられている。ノマドとは放浪者を指し、世界中どこででも働けるスタイルの労働者を言う。アウトドア好きとしては屋外で仕事ができるのは都内のオフィスで仕事をするのよりはるかに気持ちがいいだろう。

椅子を買っただけで気が早いのもいいところだが、世界中を書斎にして生きて行けるという想像はどこか心躍るものである。