お金の話もそろそろクドくなってきたので、他の話に行きましょう。
わが家のブームは「拾い喰い」となっている。これは何かというと木の実や何やを拾い集めて食うということで、いわば採集生活である。
先日の岩手山登山から下山したところで、ドングリと栃の実があったので拾ってきた。
さて、まずはドングリの調理。
椎の実はアクもなくそのまま食べられるようなのだが、拾ったのはおそらくコナラだと思う。アクが強いので殻を割って十分に茹でる必要がある。
水に浸け、浮いたものは虫食いということで取り分ける。そして、沈んだものをペンチで割る。
ただ、割ってみると虫が湧いているものが多い。割って置いておくだけで白いうねうねとした姿が這っていたりする。虫食いを取りよけるとたちまち半分くらいになってしまった。
そして茹でる。
結局3時間くらい茹でた。ドングリから得られるエネルギーよりガス代の方が高くつきそう。
ドングリはこのあとすり鉢で細かくして、相方がクッキーにして焼いていた。味はというと特になく、ドングリの実はやけに硬かった。茹で方が足りないのかもしれない。
相方曰く、ドングリでも椎の実であるマテバシイとかはアクもないので楽なんだとか。ドングリで生活できるかと思ったらなかなか難しい。
さて、もう一品。
近所の公園でオニグルミを拾ってきた。別に拾いに行ったわけではないのだが、木に「オニグルミ」と説明が掛かっていて、最後に「美味」とあった。美味である以上は食ってみようということで拾って来た。
こっちはクルミなのであく抜きの必要はない。水に浸け、2・3日待つ。そしてフライパンで殻ごと炒るとわずかに割れ目が開くので、そこに包丁を入れて割る。
殻は驚異的な硬さなので、普通に割れない。ドライバーで叩いたり、プライヤーで握ったりしたけど歯が立たない。
わずかな割れ目ができるかが要で、割れ目にそっと包丁を入れると簡単に割れる。
味はというと、少々味の薄いクルミという感じ。油分が多いらしく、割るだけで油が滲むくらいだった。
相方は「うまいうまい」と言って食べていたが、これも食べるまでは少々手間。
お金に頼らないで食べていくのはなかなか難しい。それでも田舎で採集生活ができたら面白いだろうかとどこか未だに考えている。