クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

ダイオウゾウリムシの生き方と現代の若者

先日、山仲間夫婦と食事をした。とにかく週末は山か川か海に出かけるという活発夫婦だ。高知でフルマラソンを走ってから、やや目標を失っていたので元気をもらった。

その夫婦の夫君が面白い。

「『昔から最近の若者は』っていうけどさ。若者の方が正しいこともあるんじゃない?」

なるほどそうかもしれん。いつの間にかみんな分別ある大人のふりをして偉そうなことを言うものだ。

「野心がないとか言うけど、みんなが活発に動いたら地球が持たないだろうし」

"Boys be ambitious!"というクラーク博士の言葉もあるが、「足るを知る者は富む」という言葉もある。

「これからは活発に動かないでダイオウゾウリムシみたいな生き方が正しいのかもよ」

ダイオウゾウリムシは少食ながら巨大な体躯をしている深海魚。エネルギーの超低消費動物だ。食べず、動かずで、人間もこうなれば世界のエネルギー事情も解決するだろう。

「そのうち光合成ができて少しだけ動けるくらいがちょうどいいんじゃない」

ミドリムシかい!

なるほどダイオウゾウリムシである。

われわれ登山とかする人間は、週末になると外でエネルギーの浪費を続けるわけだが、地球環境とかエネルギー問題がという時に動き回るのは良くない。ダイオウゾウリムシは退化しているようで、進化していたのだ。という結論に至った。

そんな話をしつつ4月に焚き火キャンプをしようという話になった。われわれはまだまだ無駄なエネルギーを使い続けるのである。