クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

野武士集団と仲良し集団

今週のニュースを総括するとWBCの話題に終始することになりそうだ。

私はというと1試合もまともに見ていないので何とも言い難いのだが、快挙達成後の報道を見るのは面白い。もちろんネガティブな要素はほとんどいなく、選手への称賛が主となっている。

サッカー・ワールドカップもそうだが、よくあるのは選手同士の仲の良さや気遣い。なるほど日本人が好みそうな話題で、ここでわざわざ「誰それと誰それの確執」なんていう話題を出したりしない。

チームワークを結集して勝利したというシナリオは必須なのだ。

ここのところ日本チームは「侍ジャパン」と称される。格好はいいが、サムライに仲良し集団のイメージはない。どちらかというと黒澤明の「七人の侍」みたいな個性派揃いの集団という感じがする。

昔、私は近鉄バファローズのファンだったが、聞けば選手によっては仲が悪かったらしい。内野手同士で口きかないなんていうのもあって、よく連係プレーができたもんだと思う。

ただ、そういった野武士集団が結束して優勝に向かっていくという像はなんとも面白い。少なくとも最初からの仲良し集団が個性を活かしながら団結する方が私は好きだ。

日本の集団は得てして仲良し集団になりやすい。小さいコミュニティでの気遣いがある種の美徳ではある。

ただ、真に実力を発揮できる集団というのは気兼ねなく行動できる集団のように思えるが、どうだろう。