クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

最近太った?

ランニングや登山について書き綴っておいてなんだが、最近体重計の乗ると以前より1kgか2kg増えていた。このまま自然な流れで中年太りになりそうで恐ろしい。山仲間から「いいかげんBODY」の謗りを受けないように対策が必要だ。クライミングやランニングとはすなわち体重との戦いなのだ。

通常、病気になりにくいのはBMIが22くらいとされる。私は172cmだから65kgがちょうどいいはずだが、格闘家並に鍛えないとぽっちゃりとした外見になってしまう。実際にはぽっちゃり体形の方が身体に抵抗力があり、いわゆる健康体なのだが、世間的には「不健康」として印象付けられてしまう。

 

大学時代、中国語の講師がこんな話をしていた。

「日本人は若くてスリムな人を好みますが、中国ではカンロクがないと言われます。太ってて老けた顔の人の方が好まれます」

都市部では日本や韓国と同様にスリム嗜好が広がっているが、農村部はまだ太っている人の方が好感を持たれるらしい。

古来「太る」は富の象徴であり、「老ける」は智の象徴だ。現在でも中国ではまだその価値観が残っているようだ。

現代の日本で太ることについて、「抑制が効かない」、そして「いい加減」ということからネガティブな印象となってしまう。いい加減な人間であれば仕事もできず、稼ぎも悪いだろうし、金遣いも荒いだろう。日中で太ることが「富」の象徴である考えから、反転して太ることが「負債」の象徴となってしまった。

 

アメリカのニュース映像で、'We are Beauty'と言って肥満への偏見に対する抗議を行っているデモ行列を見たことがある。力めば力む程美しくないぞと思うのだが彼・彼女らには深刻な問題なのだろう。アメリカでは低所得者の肥満が深刻化しているらしいが、肥満に対する偏見は低所得者への偏見ということになるのだろうか。


いずれにしても肥満が復権するまでは私はスリム君で頑張りたい。