クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

光の狂騒〜ブラックダイヤモンド スポット

黒部の話からどんどん逸れている。おまけに天気が安定せず、黒部に行くかどうかも逸れかかっている。

ただ、今度の旅にどのヘッドライトを持って行くか迷っているところなので、とりあえずヘッドライトの話を続けてしまう。

 

ペツルのミクロの次に買ったのはブラックダイヤモンドのコズモで、理由は一番安いわりに光量があったから。光量を値段で割返して一番高い数値を選んだ。

カタログ数値では120ルーメンくらいだっただろう。今や200ルーメンや300ルーメンが当たり前のヘッドライト界においては笑うべき数値だが、これで十分。ペツル ミクロに比べたら神々しいばかりの光を感じた。

初めて使ったのは八ヶ岳・硫黄岳で、真っ暗闇の中スタートしてもハッキリ道を照らしてくれて、何も問題ない。30m以上先を照らしてルートを見つけるといったことは難しいものの、数メートル先の道を探すくらいならこれくらいで十分。これ以上明るいとテント場では迷惑だろう。

 

コズモ君を得意げに振り回して4年くらい経ったころ、雪山登山を始めた。雪山というのは夏と違って、平坦なところならどこでも歩ける。大変便利なようでもあり、迷うというリスクも大きくなる。

コズモは電池の持ちも良く、バックパックの中で不意にスイッチが入ってしまったりもしにくいので、よくできた製品だったが、いかんせん光量が少なかった。雪山ではこの点が大きく響く。開けた場所では少し遠くを照らさないと、風で消されたトレースや地形が見づらい。

そんな時に出会った仲間たちのヘッドライトはやたらと明るく感じ、私も何となく光量の大きな新しいものに目移りしてしまった。

ある山友はペツルのNAOというモデルを買って、意気揚々と参戦してきた。彼の放つ光で私のヘッドライトは全く機能せず。というか必要なくなって、ありがたいんだけど少し惨めな気持ちにもなった。そんな具合なので、私も自立した光が欲しくなり、またしてもヘッドライトの物色を始めた。

 

そこで買ったのがこちら。

同じくブラックダイヤモンドのスポット君である。

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ちなみに現行モデルはこちら。さらにパワーアップしている。

www.lostarrow.co.jp

スポットを携えて冬の八ヶ岳仙丈ヶ岳に行った。

NAOなんかに比べると非力だし、自動調光もついてはいないのだが、独立した光は手に入れた。

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スポットを携えて冬の仙丈ヶ岳に向かった

 スポットについてちょっとした気づき。

現行モデルはわからないのだが、私のモデルは光の中心を黄色く照らすようになっている。LEDの光は白いので、ぼやっと照らすとセンターがわかりにくいからだ。

ただ、最初は雪面に黄色く照らすと小便を落としたように見えて、何だか周囲にカモシカでもいるのかと見まわした記憶がある。やがて、光の真ん中だと気が付いたのだが。

今度その写真があったら添付しよう。

 

とにかくブラックダイヤモンド スポットは強にすると250ルーメンくらいあったので、光の量はもう十分になった。もはやヘッドライトに文句を言うことはなくなったのである(そのはずだった)。