クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

富士山を巡る自転車旅③〜本栖湖から三島へ

本栖湖を出た時には8時になっていた。

朝寝坊できるところが登山と違う。暗闇を走るのは危険だということを言い訳にのんびり支度ができる。

本栖湖から国道を富士宮方面に向かう。天気は曇り。

ここから海に面する富士宮まではほとんど下りだ。気持ちよく快走する。快走しすぎて写真が少ないのが自転車の難点。

道の駅朝霧高原で牛乳と飲むヨーグルトを飲み、鹿肉ソーセージを土産に買う。知らなかったが、朝霧高原は牧場で有名らしい。まるで北海道のミルクロードのように牛の臭いが充満していた。

天気が良ければ牛と富士山。面白い画になっただろう。

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朝霧高原の乳牛たち

国道369号線から途中、県道に入る。途中の朝霧高原ランドのソフトクリームが絶品と手元の地図にあった。大きな牛乳瓶のオブジェを見つけて入ってみた。

時間は10時3分前。自転車に鍵をかけていたら店が開いて入ることができた。アイスもいいけど、風で身体が冷えたのでとりあえず腹ごしらえとしてメンチカツサンドとカレーパンを買う。

美味しかったけど、結局真打ちアイスクリームには手を出さず。気が付いたらアイスクリームの窓口には長い行列ができていた。

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ブランチに食べたメンチカツサンド

自転車にまたがり再び下り。富士市街で道がよくわからなくなり、結局海岸近くまで下った。

富士から沼津へは国道1号と並行して県道が走っている。この県道は三保松原に沿うように真っすぐ伸びていて、海は見えないものの、松が独特の景観を作っている。昔の旅人は松籟を聞きつつここで野宿したという。今は車がうるさくて松籟どころではないかもしれない。

ここで雨が降り出した。小雨ではあるものの、自転車での雨は嫌なものだ。レインウェアを着込み、バッグには100円均一で買ったカバーをかけ、足元は自転車用レインカバー。

幸いこの日は本降りにならなかった。

 

松林を抜けるとそこは沼津の街だった。沼津から三島は10kmもない。

沼津市街を進んでいるといつの間にかそこは水の街・三島だった。