クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

北八ヶ岳~硫黄岳縦走テント泊登山③

テント泊の至福は何か。

昼寝、昼酒、昼風呂となれば完全なダメ親父の完成になるわけだが、まさにそれである。風呂はないケースが多いのだけど、着いたら本でも読みながら酒を少々。夜は日が暮れれば眠る。

今回はエアマットを替えたこともあってぐっすり眠ることができた。

さて、翌日は4時前に起床。天狗岳を目指す。

八ヶ岳はここから岩稜の張り出す南エリアに入る。天狗岳は東天狗と西天狗に分かれるが、縦走路にある東だけ登った。

この日も朝は快晴で日が上がると気温が急上昇してくる。風はほとんどなく、少し風があればと贅沢なことを思ったりする。

天狗岳の頂上で会った夫婦が「虫多いねぇ」と言う。

下ではアブが大量発生しているようだ。八ヶ岳は7月の梅雨明け時期にアブがワンワン飛び回り、人や動物に刺しまわることがある。この後それを思い知ることになるわけだ。

天狗岳からはいったん下り、根石岳に登り返し、再び夏草峠に下り、硫黄岳に登りとアップダウンを繰り返す。南アルプスのようなズドーンと登り、ズドーンと下るのに比べるとスケールは小さい。ただ、一つ一つのピークに名称が付いていると縦走の励みになるのは事実だ。

硫黄岳は頂上が丸く広い山で、西側が噴火で削られた形になっている。山の形状としては目立たないが、赤岳・阿弥陀岳・横岳といった南八ヶ岳の展望がよい。

朝方は快晴だったのが、8時くらいには気温が上がり、積乱雲がもくもく湧いてきた。

初日も夜に雨が降った。雲の具合では、これから雷雨が来る可能性がある。今回はリハビリ登山なので、縦走はこれくらいにして赤岳鉱泉経由で下山することにした。