クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

登山

積雪期谷川岳、天神尾根登山②

天神尾根からの谷川岳は2回目。前回は8年くらい前だった。 谷川岳ロープウェイに乗ってスキー場のある上部から登り始める。日本三大急登に数えられる西黒尾根から登るべきなんだろうけど、今回はズルします。 このルート、登山者も多く特に特徴はない。落…

積雪期谷川岳、天神尾根登山①

三連休ということで今年初登山に行ってきた。 まあ、翌週末はマラソンだし、相方はトレーニング不足だし、夜には天気崩れるみたいだし、と言い訳しつつ、谷川岳、ロープウェイから天神尾根。 日帰り楽々プランというわけだ。 天神尾根は8年ぶりくらい。前回…

冷え性と登山

この冬もようやく本格的に冷えてきた。 寒い方が好きだけど指先が冷える。冷えると凍傷になりやすい。ゆえに登山には向かない。 かつて複数人で山に行くと、寒いので早足になって叱られた。 こっちは寒いので身体を温めたい。そうすると早足になる。末端冷え…

白い霧島山に登る〜クリスマス鹿児島まったり旅③

鹿児島2日目。 午前4時に起きて4時半にキャンプ場をスタートする。冬至過ぎであたりは真っ暗だ。 キャンプ場から温泉地のある丸尾付近までは40分ほど。そこからさらに大浪池登山口までは2時間。バスもあるけど、本数が少ないので徒歩アプローチとした。 …

富士山のある景色を探す

山の頂上に登ってやること。それは、おむすびを食べることでも、「ヤッホー」と叫ぶことでもなく、富士山を探すことかもしれない。 関西出身の私にとって富士山とは架空の山だった。大阪、奈良、京都、兵庫ではどこに行っても山は見えたが、あんなお茶碗型の…

赤岳の夜明け~冬の八ヶ岳山行②

八ヶ岳2日目。4時に起床し、5時にテントを出る。 1日目に頭が痛いので、どうしたことかと困惑したが、どうやら高山病だったらしい。4時間ほどで3000m近くまで上がったのが影響したようだ。 というわけで2日目は大丈夫だった。 今年12月の積雪はまだか…

阿弥陀岳に登る~冬の八ヶ岳山行①

「近くて良い山」と書いたが、最近八ヶ岳も人が少なくなった気がする。 特にコロナが流行した頃くらいだろうか。あちこちの山小屋が休業したので、特に冬はハードルが高くなった。今回私が乗った茅野から美濃戸口までのバスも10人ほどしかいなかった。 まあ…

近くて良い山~冬の八ヶ岳山行⓪

ここのところランニングばかりで「山」が不足していたので八ヶ岳に行って来た。 かつて、と言ってももう50年以上前は谷川岳が「近くて良い山」と評された。谷川岳は最寄りの土合駅からすぐ登りに行けるし、土合駅は昔から無人なので夜行列車で着いて駅で泊ま…

登山とサイクリングとカロリーと

まだ終わってないけど、今年もいろんな所に行ったなあと振り返ってみた。 毎度のことながら登山+旅行多い。1月は八ヶ岳、7月に笠ヶ岳、8月は大雪山と阿寒岳。6月にパックラフトで遊んだり、11月はサイクリングをしたりもしたけど、いずれにしても身体を…

森の力を感じる写真

今年は3000mを超える山に行っていない。と言っても「日本百高山」で調べると3000m超は21しかなく、24位の甲斐駒ヶ岳、33位の赤岳、34位の笠ヶ岳には登っているのだが。 最近はむしろ低山もいいなという今日この頃。森の写真をいくつか紹介しよう。 ①白神岳登…

勝手に登山と組み合わせるローカル鉄道ランキング

今回行った白神岳は列車によるアプローチだった。 鉄道の良いところはバスと違って季節運行というのがあまりないことだ。特に登山バスは連休の時だけとか、完全予約制とかで、かなり前から計画を立てておく必要がある。 私なんぞは思いついた時にふらりと行…

秋のキノコ祭り~白神山地を見に行く⑤

「いよいよ」というか「そろそろ」白神山行も最終回にしよう。 当初、白神山行の計画は、1日目に白神岳に登り、2日目に縦走して十二湖という湖沼に下りて、五能線で弘前か秋田へ行くことだった。ところが1日目の避難小屋で、マタギのおじさんと出会い、さ…

白神山地と世界自然遺産~白神山地を見に行く④

さらに前回からの続き。 結局、次の日もマタギのおじさんに付いて下山したことで、昨夜からの独演会を避難小屋で聞き続けることとなった。 マタギのおじさんは猟師であるだけでなく森林ガイドであり、県の森林パトロールでもある。この日はプライベートとい…

白神のマタギ〜白神山地を見に行く③

前回からの続き。 着いた避難小屋から白髪で小柄な男性が出てきた。ダウンジャケットにダウンパンツという出で立ち。 「今来たのか?」 「ええ」 「あんれえ!」 妙なリアクションを取る。 「今1階は宴会場だから」 何者だろうか。その男性はそのままトイレ…

白神岳避難小屋へ〜白神山地を見に行く②

白神岳登山口から、われわれはブナ林を機嫌よくトコトコ歩いて行った。 白神岳の頂上に至るには2つルートがある。1つは二股コースと言って沢沿いを歩き、最後に頂上へ直登する。もう1つは蟶山コースでこちらが一般ルートとされる。「蟶」は「マテ」と読み…

憧れの白神山行〜白神山地を見に行く①

白神山地は世界自然遺産に指定されている。 ではその世界自然遺産・白神山地には何があるだろう? 青森県のサイトによると「原生的なブナ林」とある。そして「人為的な影響を受けていない」とある。つまり、白神山地が世界遺産となったのは人が立ち入らぬ地…

白神山地を見に行く⓪

昨日、久しぶりに山道具について書いたけれど、今週末は秋田に行こうと思っている。 秋田のどこかと言うと白神岳に登ろうという計画。前々から白神山地には行ってみたいと思っていたのだが、アクセスに難があるのでなかなか実現しなかった。 加えて世界自然…

山登りの反社会性と責任

週末は連休だったのにどこも行かなかった。こんなことは久しぶりかもしれない。 相方は体調が悪いと言うし、外は暑いしでグダグダしている中、ネットでクライマーが訴えを起こしたというニュースを見た。埼玉県の二子山でクライミング中に落下。確保に使った…

雲取山、トレーニング山行と落とし物

山ではいろいろな物を拾う。大概登山者の落とし物で山道具が多い。 厳密に言えば遺失物の不法所持となるところだが山のゴミとするのもナンだし、捨てるのもナンだから拾って使っていたりする。そして拾った物に限って壊したり無くしたりしないので、そのまま…

老化による不調と解放感

来年2月に開催されるマラソン大会に応募してしまった。 今年は3年ぶりに参加して、前回より2分タイムを縮めることができた。来年は寄る年波にまだ逆らえるだろうか。 『BE-PAL』に連載している角幡唯介さんのコラム「エベレストには登らない」に「老化の…

長野・飯盛山に涼みに行く②

前置きが長くなって二部作になってしまった。 今回目指す山は飯盛山と言うくらいだからご飯を盛った山だ。野辺山駅と清里駅のどちらからでも行けるそうなので、野辺山駅から歩いて登頂し、清里駅に下りることにする。 野辺山駅はJR最高所にある駅だ。 野辺山…

長野・飯盛山に涼みに行く①

夏休みも終わり、北海道の旅の話も一区切り付けたところだが、暑い日が続いている。北海道でもそこそこ暑かったし、どうなっとるんじゃ。 釧路では"HERE FESTIVAL"とかいうイベントをやっていた。ヒヤは特に英語というわけでなく、文字通り「冷や」で、 「東…

北海道の山で出会ったキノコ

山に行ってなんとなく写真を撮ってしまうキノコ。 特にかわいい形のがあるとなんとはなしに写真に撮る。撮るけど特に後で調べたりしないので、一向に覚えない。ましてや食べるなんて怖くてできない。 じゃあ意味がないだろうという声が聞こえてきそうだが、…

雄阿寒岳に登る~2023北海道山旅⑤

前回、百名山「阿寒岳」は低い方の雄阿寒岳だったと書いた。しかし、これは自宅に帰ってからわかった話で、現地では雌阿寒岳に登ったし翌日天気が荒れるなら釧路に下りちゃおうかと思っていた。 ところが翌朝目覚めると快晴。天気予報は曇り時々雨で、もう訳…

阿寒湖と雌阿寒岳と雄阿寒岳〜2023北海道山旅④

これまで2020年、2021年と北海道で山旅をしている。 2020年は利尻富士、礼文に羊蹄山。2021年は大雪山・旭岳、知床連山を縦走。今回、トムラウシを諦めてどこに行こうかと迷った末、選んだのは阿寒湖だった。 阿寒湖には百名山・雌阿寒岳とともに雄阿寒岳、…

大雪山は”花”がいい〜2023北海道山旅③

北海道2日目。裏旭岳4時前に起床。 本当は3時に起床のつもりが寝坊してしまった。まあ、最近は目覚ましもかけず、起きる時間を想定して寝るという「逆説的目覚まし」なのだが。 バタバタ準備して4時半に出発した。 トムラウシ縦走を諦めたので、層雲峡ま…

灼熱、大雪山登山〜2023北海道山旅②

暑い東京を抜け出して北海道へ。 東京都民にかかわらず、誰しも暑い夏に北海道へ行くというのは憧れなのだ。最近は酷暑が続くので余計に憧れは渇望へと変わっている。 早朝、羽田空港から旭川空港へ。一便に乗るとほとんど待ち時間なしで旭岳ロープウェイへ…

山登りの貯金

7月は北アルプス・笠ヶ岳と南アルプス・甲斐駒ヶ岳に行った。 どちらも共通して急坂急登で、なかなか身体に堪える登山になった。毎週のように行っていた時期は急坂だろうが、岩場だろうが、あまり意識しなくても身体が動いた。自動運転と言おうか。体力も十…

暑い暑い下界へ帰る~甲斐駒ヶ岳山行④

甲斐駒ヶ岳山行の第一目標、日の出を見るというイベントが終了してしまった。 不思議なもので太陽が上がってしまうと景色は一気に普通になっていく。普通の夏山、普通の南アルプス、普通の岩山なのだ。それはそれで美しいのだけど、朝の神々しい感じは一気に…

清涼の日の出と灼熱の太陽~甲斐駒ヶ岳山行③

山での一日は朝がいい。 冬は寒くて寝袋から出るのがやや憂鬱なのだが、それでも風の音しかしない世界は下界でなかなか味わえない。夏はそもそも涼しいので起きるのが苦にならない。 甲斐駒ヶ岳山行2日目は午前2時半に起床。草木も眠る丑三つ時である。 コ…