クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

思い描いた大人になった?

たまにはお題に乗ってみよう。

先日、金曜日に同期入社で飲み会をした。最近は休日出勤当たり前。半死半生で仕事に埋没しているので、珍しく明るい時間に会社を出ることとなった。

集まったのは男3人、女1人。みんなアラフォーになっている。

「Mちゃん、別れたんだって」

「えっ、そうなの」

少し前に2人目の出産を機に辞めた同期は離婚していた。しかも、原因が夫の不倫だという。私のおめでたい頭では、不倫とか離婚とか修羅場というのは小説の世界のことなので、身近にそんな人たちがいるとは思わなかった。

こういう話を耳にするようになるのも、年を取ったということなのだろう。

大学を卒業した22歳当時、どんな将来を思い描いていただろう。

20代は一生懸命働いて、一生懸命遊んで、30歳になる前に結婚できればなあとか考えていた。そして結婚したら今度は子育てかなあという漠然としたイメージだけ持っていた。

実際はそれなりに働いて、それなりに遊んでいた。ただ、結婚の方は大して何もしなかった結果、取付きを見つけることができず、29歳から雪山登山を始めた。

雪山登山はハードルの高いアクティビティとなる。それだけに雪山で会う人とは同好の士として仲良くなりやすい。

最初の雪山となる八ヶ岳天狗岳で同年代の男性と仲良くなり、その男性とその知り合いの女性の3人で八ヶ岳の硫黄岳に行った。ゴールデンウィークには奥穂高岳へ行った帰りに少し年上の女性と知り合い、その女性が前の週に出会ったというおじさん方と一緒に丹沢でキャンプをした。

この時期、毎週のように山に行き、毎週のように知り合いが増えていった。職業は会社員が多く、業種はITから不動産までさまざま。どんどん広がる世界が楽しくて仕方がなかった。

 

その後は仕事では暗黒時代に入る。そのせいで余計に登山にのめり込むこととなる。

雪山もバリエーションに手を出し、沢登りを始めた。これ以上のめり込むと危険かなと思っていたところで相方と出会った。そしてフワフワとしているうちに結婚して今に至る。

思い描いた人生ではない。しかし、ある意味では思い描いた以上の人生になっている。

今は、缶コーヒーのCMで明石家さんまが言っていたように「人生、なんだか上出来」だと思っている。