クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

水根沢遡行と鷹ノ巣山登山③

結局、今回の教訓は梅雨の晴れ間に沢なんて行くもんじゃないなということである。

「大雨で地盤が緩んでいる可能性があります」と天気予報で行っているのに、地盤が最も緩んでいる沢に行けば崩落に遭いに行っているようなものだ。

ここのところ、なかなかいい沢登りができていない。

 

そんなわけで遡行は終了してそのまま帰るのは惜しいので鷹ノ巣山の登っておくことにした。

バックパックの中にはロープ、ハンマー、カラビナやハーケンなどの金具、ハーネスやスリングといったハイキングには全く役に立たないものが詰まっているが、まあいい。体力強化のための登山なのだ。

登山は泥の斜面を登るよりはるかに快適で、スタスタ歩ける。ただ、気温が上がるにつれて虫が増えてきて、止まるとハエやらアブがたかってくる。

ようやく尾根に出たところで右足首を何かに刺された。この日の格好はハーフパンツにボロボロのサポートタイツ。靴下の替えは短いものしか持ってこなかったので、サポートタイツと靴下の間を狙われた。

トゲでも刺さったかと思ったが、何も跡がない。ただ痛い。

上に行けば減るだろうと思った虫も風のない状況ではわんわん押し寄せて落ち着かない。

ハエは悪さをしないのだけど、アブやブヨは刺すので油断ならない。ただ、油断しなくても虫の方はどんどんやって来るので歩き続けるしかない。

稜線で富士山が見えた。「ひゃーくにんで食べたいな。富士山の上でおにぎりを」と口ずさみたいところ。

鷹ノ巣山の頂上で持参したおにぎりを頬張ると、「友だち百人」ではなく「虫百匹」くらいにたかられて落ち着かない。右の足首をさっき刺されたと思ったら今度は左足首を何かに刺された。

もう嫌になっておにぎりを中途で諦めて下山を開始した。

そんなわけで鷹ノ巣山登山も早々に終了。バス停に下りたら1時くらいで、バスと電車をサクサク乗り継いで久しぶりの登山は終わった。