三島がなぜ鰻の街となったのか。
もともと三島は鰻の棲むところではない。浜松のように養殖が盛んなわけでも、郡上八幡のように川で獲れるということもない。
鰻の街となったのは、ひとえに水。富士山の雪解け水が伏流し、三島で湧いており、その水で鰻を美味しくして店で提供しているらしい。
したがって、鰻は三島出身ではなく他地域の産で「余生を三島で過ごしました」ということになる。余生を清流で過ごした鰻は生まれたところの垢が落ちて旨くなるのだそうだ。
前回も一通り巡ったけど、時間があるので水辺巡り。
水路沿いに歩ける歩道が嬉しい。この日も相当暑くて、子どもが水浴びをしていた。
白滝公園には前回来た時にはなかった謎の人形が。近寄るとセンサーに反応し、この男の子と女の子が水をくみ上げ、手前の樋から水が出るという仕組み。
水辺の風情から一転してポップな人形が登場して少々複雑な気持ちにさせられる。
今回は時間があったので、存分に街ブラをした。
途中、毛糸屋さんでは話好きなご主人が、三島の歴史から目の前の道路が広がった経緯まで教えてくれ、三島への見識を深めたところで鰻屋さんへ。
それにしても、毛糸屋さんは、三島の水が美味しいわけとか、鉄道が旧東海道のある市街を離れて敷設されたので、市街地の活性化のために店の面積を削って道路を広げたとか、すごく面白い話をいっぱいしてくれたけど、商売そっちのけで大丈夫だろうか。
相方は何か買おうとしていたけど、結局話が商品に行かず買い損ねていた。
鰻屋さんは前回テイクアウトをした「丸平」という店。
三島では「桜家」という店が老舗らしいけど、すごい人なので諦め、こちらに。「丸平」の方は老舗というわけではなさそうだが、建物は文化財指定を受けている立派なもので、今回は中で食べることができた。
夜は三嶋大社では「竹あかり」という行事をやっていた。
穴の開いた竹の中にライトを入れただけだが、非常にきれい。鰻の後に再び三島を歩いて旅館へと向かった。