先々週は鎌倉に住む友人を訪ね、先週は相方の友人Cちゃんが遊びに来た。遊びと言ってもおしゃべりがメイン。それだけでも会社なんかの飲み会よりよほど面白い。
相方の友人Cちゃんはわれわれより少し年上。なのでわりと「いい年」なのだが、今はシェアハウスに住みながら映像翻訳の勉強をしているという。
心はいつまでも20歳くらいのさっぱりとした性格のいいお姉さんだ。
Cちゃんの現在の本職は日本人の留学サポート。特に今は保険の取扱いをしている。保険にはいくつかのオプションがあって、親や親族が危篤の時には帰国旅費が支給されるものがあり、わりと迷う人が多いらしい。オプションを付けるかどうかや保険のプラン、海外の危険度をに悩む様を見るとCちゃんはイライラするそうだ。
「海外に出すなら死に目に会えないくらいの覚悟で行け」
と乱暴なことを言う。さらに
「危ないかどうかは本人の心がけ次第」
と言い切る。
リスクはゼロにならない。というか生きている限り死ぬリスクを抱えている。それは日本だろうが海外だろうが、山だろうが下界だろうが変わらない。
しかし、誰も今日が最後の日となる可能性を考える者はいない。そんなことが起きるのは映画「アルマゲドン」の中だけなのだ。
偉そうに言いつつも私だってそんな覚悟はない。
ちょうど1年前は沢で溺れ、4年前は雪山でスリップ。そのたびに慌てふためている。
そして自宅に帰って「あー生きている」と感じるのだ。
スティーブ・ジョブズはスタンフォード大学でのスピーチで、
「もし今日が最後の日だとしたら後悔はないか?」
と自問していた。そしてその答えが'NO'の日が続くなら何かを変えなくてはならないと。
しかしながら、リスクについてはサバサバだったにもかかわらず自分の夢を追い続けているCちゃんは
「今死んだら成仏できないで絶対化けて出ちゃう」
と言った。