昨年の北海道旅から旅行中の食事は半分が外食、半分が自炊もどきとなった。もともと普段は90%自炊なので、さすがに全部外食は辛いし、作るのも嫌いではない。そこで、今回もテント泊では基本的に自炊をしていた。
大雪山の山中では家から持参のSEIYUレトルトカレー。これはなかなかの味。網走・呼人浦では土産物屋で冷凍のホタテを買って、焚火缶の蓋で焼いて食べた。これもなかなか。
ただ、ここらで魚を焼くなり捌くなりしたいということで、ウトロでは魚を探してみた。
ウトロで見つけたのはホッケの一夜干し。
国道沿いの土産物屋という感じの店に入ると、干物が多く売られている。生魚がないのは残念ながら、北海道ぽいものということで購入した。1本800円くらい。
ホッケは昨年も礼文島で食べた。
この時は生のホッケで、食べ方はちゃんちゃん焼き。もう干物のホッケは食べられないと思った。礼文では店にも真空パックされた生のホッケが売られており、肉厚で美味い。ホッケとご飯だけで十分1食になる。
以来、ホッケは1年間口にせず。別に耐え忍んでいたわけでもないけど、知床野営場にて一夜干しとのご対面となったわけである。
キャンプ場ではバーベキューをやっている人たちがいて、本当なら火を借りたいところだが、コロナ禍でほいほい顔を出すこともできない。忸怩たる気持ちでガスストーブを点け、焚火缶の蓋でネギと共に焼く。
しばらくすると脂の焦げる匂い。一夜干しとは言え、水分・油分は失っておらず、十分に肉厚だ。姿のまま焼きたかったが、蓋は小さいので半分ずつ焼いた。
さて、お味だが、塩気が控えめなのがいい。脂の乗りも生と遜色のないレベル。礼文で食べたちゃんちゃん焼きの甘辛い味噌とホクホクの身には敵わないが、これもなかなかのレベルなのだ。
本当は網で皮がパリパリになるまで焼いた方が美味しいだろう。この後知るのだが、私は自分で網をバックパックに忍ばせていることをすっかり忘れていた。
今回もホッケが美味い。この後は知床の山中でラーメンやそうめんばかり食べることになるので、ちょうど良いタンパク質補給となった。
やはり北海道旅にはテントと自炊が似合うと確信した日である。