クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

キャンプに興味を持たせるには

「最近山行ってますか?」としばしば訊かれる。年に20回以上行っていた時期に比べると格段に少なくなっており、今は1ヶ月に1回行くかどうか。

「この間は10月に北岳行ったよ~」

と返すと、

北岳ってどこですか?」

となる。訊いてくるのは大抵登山などしない人だからだ。北岳が山梨にあって日本第2位の高峰であることを話すと

「私にはできないですぅ」

となる。別に登山に興味があるわけではないのだ。

そんな人には

「この間、登山じゃなくて普通にキャンプしたけど楽しかったよ」

と持ち掛ける。別に誘うわけでもないのだが、興味がなければ話が続かない。それにこちらから振った話でもないけど、「興味がない」で打ち切られるのもつまらない。こういう時は食い物で釣るに限る。

「地元の新鮮な干物とか海鮮を買い込んで夕食にするといいよ」

とか話すと

「それはいいですね!」

とようやくなる。こういう時は高級な肉とかはいけない。「家で食べます」となってしまう。外を吹く風とか焚き火の匂いとかは度外視されてしまう。

海鮮は海辺で仕入れてすぐ食べるという感じがするので、肉よりアドバンテージがあるのだ(あくまでイメージの問題で)。

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去年の礼文島キャンプ

あと「虫とか嫌い」やらいろいろなクレームに対しては

「北海道のウトロでは近くに温泉があるところでキャンプしたよ」

とか

「北海道のキャンプ場は安いし、いい物が食べられる」

と甘言を持ちかける。くどいようだが、別に私がキャンプの同行を持ちかけているわけではないのだが、こうなると勢いキャンプをさせようということになる。

これらの説得によりようやく

「いいですねぇ。暖かくなったらやってみようかな」

となる。まあ装備に金がかかるとか、寝袋で寝たことがないとか、いろいろあって本当にやるのかはわからないのだが、キャンプ旅行をしている私としては自分の趣味を擁護できてひと段落である。

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キャンプの夜はチビチビ日本酒に限る

最近は私も河川敷や海辺の非合法キャンプをしなくなり、キッチリとしたキャンプ場を使うことが多くなった。

そこが真の意味で自然を満喫できる正統派キャンプとは言い難いのだが、自然に触れる人が少しでも増えることは歓迎したい。まあ混み過ぎて自分が気楽にキャンプできないのは嫌なのだが。