焚火がしたい。
唐突になんだと思われるかもしれない。ただ、なんとなく火を眺めつつ本でも読みたいなあと思ったりしている。
ところが昨今は焚き火台を使用した場合のみ焚火可というキャンプ場が多い。わが家のようなマイカーなし家庭には1kgを超えるような焚き火台はどうもハードルが高いのだ。
そこで軽量でできるだけ丈夫な焚き火台を探し始めた。
いろいろ見るとパーゴワークスのニンジャファイヤースタンドソロというのが最軽量らしい。重量は脅威の270g。火床はステンレスメッシュで、かなり細い骨組み。
長い薪も入りそうなのがいいところ。
一方で400gながらチタン製の焚き火台というのもあった。
こちらは薄いチタンというのがやや不安だが、メッシュのように破れることはなさそう。それにチタン製でスタイリッシュ。ベルモントは新潟のメーカーで、スノーピークと同じく三条市に本社がある。
燕三条はもともと銀食器で有名な地域で、最近はアウトドアブランドの発信地となっている。こういう街が日本のあちこちにできると面白いだろう。
そもそも焚き火台というものには若干の抵抗感がある。
それはカヌーイスト・野田知佑さんが「焚き火台なんて偽善だ」と書いていたからだ。
下手に水をかけて消すと黒焦げが目立つことになるわけだが、焚き火は白い灰になるまで焼けば汚い跡は残らない。
日本のアウトドア界の第一人者野田さんが書くと自分まで中途半端にアウトドアを気取ったシティボーイに感じられてしまう。
ただ、そうは言ってもキャンプ場で直火が禁止されているのでは仕方ない。
焚火の前で椅子を据えて読書するには焚き火台を買うしかないようだ。