3月になった。
思えば去年の10月に谷川岳へ行って以来、テントで寝ていない。キャンプ欠乏症である。
キャンプの何がいいかと言えば、家を持ち運ぶところにある。
「ああ、今日は家に帰らなくても寝るところがある」
という感覚が心地よい。
それと生きるのに必要なものは案外少ないことに気づける。その気になれば40ℓのバックパック一つで暮らせるのだ。
その気づきだけでキャンプをする価値がある。
前置きはこれくらいにして「正しいキャンプ」を考えてみたい。
①人力でアプローチする
別にオートキャンプを非難するわけではない。
しかし、自分で背負えないものは持たない方がいい。
②焚き火は必要
できれば直火。
管理されたキャンプ場ではほとんど無理だけど、原始からの営みとして火わ欠かせない。
登山ではなかなかできないんだな(国立公園内は焚火禁止だったりする)。
③水の音が聞きたい
水場は必要。
ただ、それが水道というのもどうかと。柔らかなせせらぎの音というのが理想だ。
滝の隣というのもうるさいから湧水くらいがちょうどよい。
④あと必要なのは本
「良書と酒さえあれば他はいらない」と野田知佑さんは書いていた。
特に1人で語る相手もいなければ持たない。逆に良書があればこの一晩を過ごせる。
ついでに酒があればなおいい。
ただ、私も一昨年オートキャンプに行ったらこれが面白かった。オートキャンパーの会話というのも面白い。
「この間いいゴミ箱見つけたんだ」
などと盛り上がるそうだ。
「ゴミはさっき食べたアルファ米の袋にしよう」なんて言うのと大違いである。
まあ、質素キャンパーも望めばいろいろあるけど、いろいろ望まないでいいのがキャンプのいいところである。