クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

法華院温泉に入り九重連山を望む〜九州、山と街の温泉旅②

2日目は朝から雨。

熊本駅から7時半発のバスに乗り込み、くじゅう山登山口を目指す。利用したのは九州横断バスというもので、熊本駅から大分まで九州を突き抜ける長距離路線だ。熊本駅から登山口まで3時間半以上かかり、スタートは11時半過ぎになっていた。

とはいえ初日は法華院温泉までで、3時間くらいののんびりコース。

山に囲まれた平原に坊がつるというところがあり、広々テントが張れるらしい。下の写真の茶色い部分が坊がつるである。

雪はまあまあ積もっていた。

久住山は1700m台なので、関東では丹沢山雲取山の間くらい。ただ、冬型の気圧配置になると北からの風を受けるので、大雪となる。

この日の歩き始めはやはり雪がちらついていた。

そんなこんなで法華院温泉に到着。

坊がつるにテント泊するつもりだったけど、温泉の後に湯冷めしそうなので、温泉前のテント場に宿泊することとした。大船山方面が綺麗だ。

テントでコーヒーを飲み、周辺をしばらく散策していると空がどんどん晴れてきた。雪に輝く景色は3000m以上あるように見える。

さて今回の主目的、法華院温泉へ。

山の出湯と言えば、今年は北アルプス高天原温泉へ行った。ここはトタンの掘っ立て小屋か目隠しなしの湯舟のみだった。

法華院温泉は立派な建物でドライヤーまで付いている。湯はややぬるめだが、窓の奥には絶景の山を望める。関東なら平日、冬季を問わず満員だろう。この日はテント泊はわれわれのみ。小屋泊まりを含めてもあと3人しか見かけず、温泉は独占状態だった。

さらにありがたいのが自炊室が解放されていること。

古いキスリングやピッケルを飾っており、休憩するにもいい雰囲気。

さらにさらにありがたいのはビールが安いこと。下界より少し高い程度で山荘の方によると、主人が「酒だけは値上げしない」との硬い決意があるらしい。その決意に負け(という誘惑に負け)ロング缶でビールを飲みつつ鍋の準備。無印良品胡麻味噌担々鍋を食べるとすっかりあたりは暗くなっていた。

見上げると星空。次の日を楽しみにして、この日は早々に寝ることにした。