クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

年を取ったと言われないために

後輩から痔になったと告げられた。彼は183cmの偉丈夫。当然私から見れば若いので、最近老化話を複雑な気持ちで聞いている。

少し前はぎっくり腰になったと言っていた。痛いのは他人事であるものの、老化は他人事ではない。

「いずれは私も...」と考えると怖くなる。

私も身体の内部の老化を感じないわけではない。

油ものはすぐ胃がもたれるし睡眠が短いと疲れが取れない。体力的に総量が落ちたと思わないが、回復は遅い。無理なトレーニングをすると膝が痛くなったり、腰が張ったりする。

以前のように動かないというのが日常になっていくのだ。

先日、祖母が誕生日を迎え、90歳になった。

90歳のお祝いメッセージをLINEで送ったらすぐに返ってきた。こういう話をすると「若いおばあちゃんだね」と言われる。確かにガラ携からスマートフォンにしたのも早かった。今でもわりと新刊を読んでおり、百田尚樹『海賊と呼ばれた男』や原田マハ『楽園のカンヴァス』が本棚にあった。

祖母を見ていると、「若い」とは好奇心のように思える。テレビを見るにしても「これを見たい」と探すのと惰性で見るのでは大いに異なる。本は完全に受け身で読むことはできないから、まずは「読みたい」という意思が必要だ。

知に対する貪欲さがある限り若いと言われ続けるように思える。

 

老化はやむを得ない。

ただ、中身まで老化してはいけないなと肝に銘じている。