クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

学校では何を教えるべきか

相方はここ10年ほど教育業界で働いている。

とはいえ、最初からこの業界に入りたいと思っていたわけでもなく、教育大学を出たわけでもない。ある突然「今日から教わる〇〇先生です」と勝手に子どもに紹介されてしまったのが始まりというから凄い。

「ひょんなことから」というのはまさにこのことである。

その後、公立の学校やら民間のフリースクールをわたり歩いているのだが、授業をするのはそれなりに面白いらしい。ただ、相方の主張では「子どもはお客様」なので、教えるということより反応が良いことが重要なのだそうだ。そして、子どもが小さな頭でクルクルと考えることができる授業を目指しているという。

詰め込み学習が問題になり、今は「アクティブラーニング」が各所で言われている。教員はteacher(教える人)ではなくfacilitator(司会)であるべきだとも聞く。藤井聡太竜王の影響で有名になった「モンテッソーリ教育」も自分で考え、行動する力を身に着けるための方法だ。

なんだかカタカナが増えてきたぞ。

一方で、社会人になり、会社勤めなんかしていて、気づくのは日本では大人が勉強しない。「リスキリング」という言葉が流行っているが、これまた勉強しない大人を無理やり再教育するという意味だったりする。やっていることは詰め込み学習と変わらない。基本的に学ぶことが苦痛なのだ。

そういう大人がアクティブラーニングの見本になれることはない。

 

それでは学校では何を最も学ぶべきだったか。

それは、この世界は面白いことが溢れているということ、そして一生学ぶべきことがあるということではないだろうか。