クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

天気予報が気になる日

今年のゴールデンウィークの天気はかなり不順のようだ。

相方なんかに言わせると、私は用もないのによく天気予報を見ているらしい。日がな事務所にいる予定でも「明日は雨だ」とか「風が強い」とか言っている。確かに山の山頂付近の風速が5mだろうが30mだろうが平地にいれば関係なさそうなもんだが、今日なら富士山まできれいに見えるだろうとか想像してしまう。

昨日も話に出した野田知佑はエッセイの中で「平日に晴れになると憂鬱だった」と書いている。晴れが憂鬱というより休日の晴れが減るのが憂鬱なのだ。確かに狙っていた休日が雨だと1週間が台無しになった気がする。

逆に野田さんは平日が雨だと嬉しかったという。もっと降れ降れと水たまりを踏みながら歩いたのだから子どものようだ。

 

沢木耕太郎深夜特急』を読んでいると、新入社員で入った会社を1日で辞めたというくだりが出てくる。辞めた理由は「雨だったから」というから驚きだ。

それまで雨の日に傘など差したことのない主人公の「私」はスーツ姿で傘を差さなくてはならないことに唖然とする。そして一度も仕事をせずに入社の決まった会社を辞めてしまう。

「おいおい、それは雨だからなんか?」と突っ込みをいれたくなるが、とにかく雨が人生を変えてしまった。

 

そんなこんなで今年のゴールデンウィークは雨が多いようだ。

ただ、ここ何年も私はゴールデンウィークをフルで休んだことがない。だから世間が休みという日がからりと晴れていると悔しいので、今は少しほっとしている自分がいる。