1月になって中学の時からの友人からメールが来た。
彼の息子は小学6年生で年明けに中学入試があったのだという。結果は第2志望のK中学に合格し、そこに通うことにしたらしい。親としては第1志望のT中学に落ちたのはやや不本意とのこと。
こういう話を聞くと、親というのは「わが子が健康であれば何もいらない」と最初は思っていても、そこそこ健康に育てば「できるだけ優秀であってほしい」と欲が出るものなのだろう。
子が中学生ともなると親は30代後半から40代。もはや自分の能力が劇的に伸びることは期待できない。そんな不甲斐ない親に対して子どもは身長も能力も伸び盛り。
まだまだ未来のある子どもに夢を託してしまうのはわからなくはない。
わが家には子どもがいない。そのせいか、われわれが子どもという節がある。
夢を託す相手はまだ自分しかいないので、子ども意識が抜けないのはそのせいだろうか。
私にはいつから大人になったか、その感覚すらない。だからか、自分の可能性を捨てきれずにいるところがある。
相方の友人の話。
幼いわが子に「大きくなったら何になりたい?」と訊いたそうだ。子どもはお花屋さんか何か、まあ子どもらしい答えを返したらしい。
その後、子どもは母親に対して逆に質問した。
「ママは大きくなったら何になりたいの?」
このママは答えに窮してしまったようだ。
大人も「大きくなったら何になりたいか」への答えを用意しておいた方がいいかもしれない。