どちらも共通して急坂急登で、なかなか身体に堪える登山になった。毎週のように行っていた時期は急坂だろうが、岩場だろうが、あまり意識しなくても身体が動いた。自動運転と言おうか。体力も十分だったし、山で何をどうしようか迷うこともない。
それが、少し間が空くと急に心もとなくなる。
まず、装備がどこに行ったかわからなくなる。
笠ヶ岳山行の時はヘッドライトが見つからず、最近使ってなかったブラックダイヤモンドの旧モデルを急遽出動させた。おまけに2人してテントのフロアに敷く銀マットも忘れたし、テントを広げるとフライシートに破れも見つかった。
加えて足の筋肉も持久力もまだ弱い。笠ヶ岳では稜線に出るころにはわりとバテバテで、足に来ているなあと思いながら、最後は気力で歩いた。甲斐駒ヶ岳でもいつもなら「あっ」と言う間に着くはずの刃渡り付近までが異様に長く感じた。
これら山登り貯金が払底した状態で行っていたことによる。
山登り貯金とは何ぞやというと、行き続けると貯まってくる体力・経験値・判断力などである。
逆に間が空きだすと急速に失われ、行くのすら怖くなってしまう。
今年は1月に八ヶ岳に行ってからはパックラフトにかまけたりと、7月までかなり空いてしまった。これでは貯金もなくなるわけだ。
8月は北海道での山行を考えているので、この2回の山行でちょっとは貯まっただろうか。
とにかく遊ぶにはいろんな貯金が必要なのだ。