クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

阿寒湖と雌阿寒岳と雄阿寒岳〜2023北海道山旅④

これまで2020年、2021年と北海道で山旅をしている。

2020年は利尻富士礼文羊蹄山。2021年は大雪山・旭岳、知床連山を縦走。今回、トムラウシを諦めてどこに行こうかと迷った末、選んだのは阿寒湖だった。

阿寒湖には百名山雌阿寒岳とともに雄阿寒岳、阿寒富士がある。縦走はできないが、逆に言えば天気に合わせて日帰り登山ができるし、雨ならアイヌコタンを観光すればいい。

そうだそうだ、と北見から阿寒湖への長距離バスを予約した。

阿寒湖に着いた初日は雨。新しくできたギャラリーを見学して、2日目の天気に賭ける。2日目は曇り時々晴れとのこと。

朝3時に起床。眠い。

4時に阿寒湖畔キャンプ場を出て、林道を辿って雌阿寒岳登山口へ。この林道、なんと5km以上ある。

阿寒湖畔から雌阿寒岳へのルートは比較的なだらか。そして長い。

しかも、北海道なのに蒸し暑い。今年は特に暑いらしい。樹林帯は風がなく、たっぷり汗を絞られた。

樹林帯を抜けると景色が一変した。

荒涼とした砂漠地帯のようになる。雌阿寒岳は活火山で、常に蒸気を噴き上げている。雌阿寒岳は噴火で飛んだ山頂の縁みたいな部分なのだ。

ところで、阿寒岳には雌阿寒岳雄阿寒岳がある。雌阿寒岳の方が高く、『山と高原地図』でも百名山はこちらに振られている。ただ、深田久弥の『日本百名山』を読むと「阿寒岳」とだけあり、雄阿寒岳の方が阿寒湖の傍にあって阿寒岳にふさわしいというニュアンスになっている。

さらに読み進めると深田久弥雌阿寒岳に登っていないではないか。

あらら、「雌阿寒岳百名山だけあって人が多いなあ」と思ったのだが、本当の百名山雄阿寒岳だったらしい。

相方は「今から下りて雄阿寒岳も行けるんじゃない」と言ったが、雌阿寒岳だけで往復7時間くらいかかる。

雌阿寒岳のついでとして阿寒富士に登り、下山した時には午後3時くらいになっていた。