クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

ワカモノよ、スーツは必要かい?

コロナで青山や青木といった紳士服店がピンチなんだそうだ。

先日、スーツカンパニーの前を通ったら「ワカモノよ、スーツは必要だ。」というキャッチコピーが貼っていた。こんなコピーが出るのは、スーツなんか必要ないという意見が高まっているからだろう。

 

スティーブ・ジョブズはスーツを着なかった。セーターにジーンズ。これが彼のトレードマークとなった。

今でもそうなんかわからないが、大前研一さんは常に同じノーネクタイのシャツにジャケット姿だ。スーツに合わせてネクタイをいちいち選ぶのが面倒なのだという。面倒というかそんなことに割く労力をもっと重要なことにつぎ込めということだろう。大前研一さんの場合、ジョブズよりもっと徹底していて、靴も気に入ったものを何十足も買っておくらしい。

買い物好きには疑問なんだろうが、私も趣味の道具以外にあまり労力を割きたくない。スーツなんてなんでもいいというクチ。買いに行くのも面倒なので、基本的に擦り切れて誰かに叱られるまで着てしまう。

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今はボロボロになってきた普段履き



 

昨年からUNIQLOを展開するファーストリテイリングの業績が好調だ。

 コロナ禍で在宅勤務が増え、カジュアルファッションでも仕事ができるようになったからだという。実際に会わなければそんなに高価な服装も必要ないということか。

そうしてみると、服装とは何だろうと思う。今や古着なら千円で着るものは確保できる。私の普段着なんかは10年以上着ているものもザラだ。

スーツがステイタスシンボルとして成立したのはもう過去の話。今は裃も文金高島田もいらないのである。

 

昨日、銀行で順番を待っていると国会中継がやっていた。

接待問題や携帯値下げ問題をスーツ姿で議論している。身体を動かすわけじゃないので、フォーマルな格好ということだろうが、震災の時とかだけ作業着を着る意味は何だろうかと思ったりする。

元アスリートとか格闘家なんかも国会ともなればスーツだ。個性がなく面白くない。多様性を重んじると言うなら、それぞれ母体となる服装で議論しても面白いと思うのだが。

「私はブルーカラーを応援するから作業着です」

とか

「農業を重視するので農作業着です」

とか。

「やや!柔道着着ている。怒らせるとマズいぞ」

とかなるからダメなのかな。