会社の後輩が家の購入を考えているという。
埼玉県出身なので、買うなら埼玉県内。ただ、大宮より南は地価が高く、北は安い。広くていい家が売りに出ていたが、大宮より北で都心まで少し遠く、駅までも遠いのでどうしようかと思案しているらしい。
池袋演芸場で三遊亭円丈の「悲しみは埼玉に向けて」を聞いたことがある。東武伊勢崎線から北を目指す列車では、先に下りるものが「勝ち組」で車内に残るものが「負け組」になるらしい。
確かに東武線にせよ上野東京ラインにせよ北に行くほど駅間は伸び、住宅や街灯は減り、夜は闇に包まれる。手っ取り早く言えばどんどん田舎になる。
「田舎はダサい」となれば栃木と群馬と茨城はどっこいどっこい。
しかしながら、人口の多さだけで比較するのはつまらない話だ。
山好きは何回でも行きたい山があれば、決してダサいと言わない。サーファーなら海があればなんだろう。
以前、谷川岳や妙義山のある「群馬が北関東の雄」とか書いたが、会津駒ヶ岳に行ってちょっと考えが変わった。
栃木県の尾瀬周辺もなかなか面白そうなのである。特に燧ヶ岳や至仏山など尾瀬沼を囲む山々は雪を被ると美しい。尾瀬沼にテントを張って眺めたくなった。
栃木の皆さん、宇都宮餃子なんか大したことないとか言ってごめんなさい。尾瀬がある限り栃木はダサくありません。
それでは茨城県はどうかと言うと筑波山くらいじゃ分が悪い。自転車で霞ヶ浦を一周するくらいしか今の私には思いつかない。納豆もそんなに好きじゃないし。
袋田の滝は見たいな。でもそのくらい。
そういうわけで茨城県がダサい県になってしまった。千葉も山がない点では同じなのだが、東京に近いだけで東京国際空港や東京ディズニーランドを名乗るくらいなので、山なんかいらんということだろう。
まあ今度は茨城県に逗留してダサくないことを証明しようと思う。