クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

住宅ローンと人生の冒険

 最近、休日は朝にランニング、図書館で本を借り、午後散歩するという具合になっている。

散歩がてら、公園が見つかれば懸垂をしたり。かなり怪しい人かもしれない。

あとはぶらぶら歩きながら、他人の住宅を観察したりする。都内は郊外でも細長い家が多い。土地が高いのだ。

最近、後輩が家を買うということで、云千万円のローン審査が下りたらしい。

 

住宅ローンは30代前半なら最長で35年のを組むことができる。

大抵、繰り上げ返済や退職金で清算するので、30年弱で終わらせるようだが、年数を考えると恐ろしい。懲役35年といった言葉が想起されたりしてしまう。

後輩の彼は現在共稼ぎで奥様も立派な職業に就いているので、世帯年収は1000万円超。こういう夫婦を世に「パワーカップル」と呼ぶようだ。先の云千万円のローンもこの経済力のなせる業。

今の時代、銀行も経済が低迷していて貸せるところが限られるので、パワーカップルにはじゃかすか貸すようだ。

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一生に必要なお金は3億円くらいらしい。もちろん貨幣価値が一定ならばという前提だが。

その中で住宅は4000万円超。1単位で考えれば断トツの高額。これを買うと月に十数万円の支払いが発生する。まあ、家賃もワンルームとかでなければそれくらいするので、家賃と引き換えに資産を獲得するという考えもできる。一方で、経済力が下がっても途中で降りることを許されないというデメリットもある。

つまり、住宅ローンを組むということは安定した将来を期待するという現れとも言えるそうだ。未来永劫と言わずとも将来にわたって収入と支出を保証する。つまりは変な転職や家族構成の変更はできないし、しない。

 

しかし、まあ南極に行きたいとか、ヨットで太平洋を横断したいとか、気球でエベレストを越えたいとかなければ、それはそれでいいのかもしれない。

住宅ローンを組んだ瞬間、人生における冒険は終わっているのだ。