クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

駅弁は北海道に限る

今年の北海道の乗物はこんな具合だった。旭川空港から旭岳ロープウェーをタクシー、層雲峡から上川をバス、上川から北見を電車、北見から網走を電車、網走からウトロをバス、ウトロかたカムイワッカをバス、羅臼から釧路をバスと目まぐるしく移動した。

移動が長いと困るのが食事。コロナ禍でおいそれとマスクを外せないのが困るところだが、「腹が減っては軍はできぬ」ということで時々駅弁の世話になっている。

昨年は旭川から稚内までの移動が昼食時ということで「わっぱめし」を買って食べた。このわっぱめしのいいところは海鮮が入っていて北海道を感じられることと器が何かと使えること。実は今年の北海道にも昨年の器を持って行き、テント食に使ったりした。

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昨年、旭川で買ったわっぱめし

ところが今年の夏の北海道はバス移動が多く、駅弁の入手は難しかった。朝一番で移動するケースが多かったので、空腹に悩まされることはなかったが、何が売られているのかは気になる。しかしながら電車で食べるのはいいとしてもバスに持ち込むのはどうかという気がしてしまう。

そんな葛藤の末、釧路での最後の夜は駅弁を食べることにした。釧路の駅前にはあまり食事処がなく、いい加減コンビニ飯にも飽きたというのもある。もっともまともな飯が駅弁だったのだ。

まあそんなわけで買ったのがこちら。

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上がカニ飯、下は鮭親子飯。

さすがは北海道。鮭とイクラが北海道産である保証はないけど、駅弁とは名物を入れるものなりの精神が素晴らしい。

今はどこの街でもチェーン店と紋切り型の街整備で旅情を感じる景色というものが失われつつあるが、せめて駅弁くらいは旅の匂いをさせてほしい。