クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

初冬の北岳に登る①~広河原から北岳肩の小屋

週末、天気が良かったので北岳に登りに行った。

昨年の同じ時期、谷川岳の馬蹄型縦走をやったら、晴れ予報の中で雨は降るし、足元は雪だしでとんでもない目に遭った。

今回はそんなことにならないことを祈って甲府駅から広河原行きのバスに乗る。

 

北岳は日本で2番目の高峰である。

2番目というのは圧倒的に一般知名度が下がる。日本で2番目の湖は何か?日本語2番目に大きな都道府県は?日本で2番目に長い川は?

全部答えられる人はかなり少ないだろう。湖は霞ヶ浦干拓される以前は秋田県八郎潟が2番だった。県は岩手県。川は利根川。ちなみに流域面積では利根川が1番で、長さでは信濃川が1番。

何の話だっけ?ああ、北岳の話だった。

バスを降りると晴天。芦安のバス停で「アイゼンないと登らせてくれないよ〜」と注意を受けた。もう頂上は冬山らしい。私も直前に北岳山荘のレポートで知った(去年のことでちょっと懲りた)。

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広河原から見る北岳



広河原から白根御池を目指す。

まだ木々は緑で紅葉は下りていない。わずかに色づき始めた葉先があるだけだ。

広河原から2時間くらいで白根御池に着き、服装をベースレイヤーとレインウェアにする。日差しは熱いが、風が吹くと寒い。薄手の手袋も嵌める。この時期は服装が難しい。

今回は「草すべり」と呼ばれるコースから登る。コースによっては仮設の吊り橋が外されているという。もう冬はすぐそこだ。

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白根御池から見る北岳

今回北岳は4回目となる。1回目はと2回目は白根三山縦走だったので、ピストンとするのは初めて。白根御池までわりと急坂で、御池からも急坂が続く。

ただ、標高差が一気に詰められるという意味では面倒がなくていい。黙々と歩いていると広河原から3時間半弱で北岳肩の小屋に着いた。御池から上は雪が付いていて、下山する人の中にはチェーンスパイクを着けている人も多い。登りでも着けている人がいたが、私は登りなら問題ないと判断してそのまま歩きとおした。

風は西から吹いているらしく稜線に出ると少し寒い。草すべりからの登りは風がないので暑いくらいだったが、やはりもう冬山なのだ。

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北岳の肩から見える甲斐駒ヶ岳