クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

行った温泉、行ってみたかった温泉

「日本の温泉百選」なるものがあるそうだ。

1位は草津、2位は下呂、3位は別府八湯と続く。

特に温泉好きというわけでもないけれど、山に行くと温泉に寄る機会も増えるので比較的あちこち行っている方だ。ただ、あくまで温泉は旅の中でサブの要素なのでついでに寄れたり、近くまで行ったのに入らず帰ったりしている。

今回はこれまで行った温泉と行ってみたかった温泉について書きたい。

 

行った温泉① 草津

まずは行ったことのある温泉として。

大学生の時に友人の祖父が持つ別荘に行った。軽井沢にあるログハウスで「The 別荘」に男4人。ラグジュアリーな空間に色気もない野郎が集まってやったことはバーベキューとカレー作りに嬬恋観光。そして帰りに寄ったのが草津だった。

草津で有名なのは中心地にある巨大な温泉池。その周囲に温泉宿が並ぶ中に地元住民が利用する外湯があった(気がする)。洗い場もろくにない。

しかし、これが逆にいい。50年前も100年前もこうやって人々が湯に浸かっていたいたんだろうなあと感じる。去年行った羅臼の熊の湯も地元の人の集会所となっていた。気取らないこういう温泉も好きだ。

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2回訪れた草津

行った温泉② 別府・竹瓦温泉

昨年、雪の由布岳から下山してから行った。温泉というより湯屋という感じがする。

ここもは素っ気ない感じで、暖簾をくぐれば1階に脱衣場、地下に浴槽がある。特に洗い場という蛇口もなく、「身体を洗ってから入ること」とあるのに石鹸の泡も立っていない。

風呂と温泉は別。これぞ古典的温泉という感じでなかなかよかった。

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先月行った別府の竹瓦温泉

行ってみたかった温泉① 黒薙温泉

黒部の窓口、宇奈月温泉からトロッコ列車に乗ると、瞬く間に秘境の中に飛び込むことができる。

昔は「命の保証いたしかねます」と切符にあったとか。本当だろうか?

そのトロッコ列車を黒薙駅で下りてすぐにあるのが黒薙温泉。ただ、トロッコ列車で終点の欅平まで行き、下の廊下を遡行というのはしたことがあるものの、途中下車はどうもしにくい。

しかし、黒薙の文字を見るとどんなところか行ってみたくはある。

黒部峡谷鉄道トロッコ列車には4回乗っている。ただ、一度も黒薙で降りていない。すごく近くて遠い秘境温泉となっている。

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黒部峡谷鉄道トロッコ列車

 行ってみたかった温泉②  カムイワッカの滝

去年の夏は知床に行った。大学生以来で、念願の縦走もでき、充実した登山となった。

その中のわずかな心残り。それは秘湯・カムイワッカ湯の滝に入れなかったこと。まあそもそも立入が一の滝までで、あとは立入禁止。温泉として快適なのは上部だという。火山性ガスの危険があるのだからやむを得ない。

しかし、秘境に入りて誰もいない温泉に入るというのは登山やらアウトドア好きにとっては夢だろう。

ついでに側でテント泊の宴会ができれば最高。湯に浸かれば、どんな人だって「世の中捨てたもんじゃない!」と思うに違いない。

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カムイワッカ一の滝

そんなこんなで、温泉に浸かると日本はええなあと殊勝にも考える。

単純と言えば単純。呑気と言えば呑気。

まあ難しく、シビアに考えるだけが人生ではないと思わせてくれるのが温泉最大の効能と言えるかもしれない。