旅行のついでにこれまでいろいろな寺社や城に行ったりした。
小学生のころに城のプラモデルに熱中したことがある。城というのはタタカイの場。少年の心がときめかくものである。その中でも人気はどこか。
あるサイトを見ると
1位 姫路城
2位 大阪城
3位 熊本城
となっていた。この手のランキングは他にもあって、松本城や名古屋城を入れるものもある。あるいは最近(と言ってもずいぶん経つが)雲海が有名になった竹田城跡や、幻の城として安土城がランクインしたりすることもある。
城マニアは実戦での強さで測るようだ。
そこで何となくこれまで行った城で最強を考えてみた。
①小田原城
最もたくさんの人数、火器を相手にしたという意味では大坂城が最強だろう。
城攻めの名手・豊臣秀吉の築城で、街を丸ごと城にするという壮大さ。近世というより近代的な城塞である。
それに対して中近世を代表するのが小田原城である。
武田信玄、上杉謙信といった戦国大名が落とせず、ついに秀吉による物量作戦に屈したあたりは、戦国最強と言えるだろう。
しかしながら、これが名城としてあまり挙がらないのは、城が復元なのと、今の小田原の街が城なしで成立しているからかもしれない。
②岩殿山城
岩殿山については以前も書いた。
甲斐武田氏の傘下にいた小山田氏の居城であり、武田勝頼が最後に拠り所としようとした城。大月から突き出た峻険な山で、さしもの織田の大軍も落とすのに困難と見られる山城である。
山城の中には平野部から隔絶されたものもあるが、岩殿山城は平野からの距離は近くてそれでいて急峻。稜線を通って北方への逃亡も可。
山城の要素を集めた形となっている。
私が登った時は、途中の道が崩落していて、攻城の困難がさらに増していて、怖いやら楽しいやらという時間を過ごした。
山歩きに攻城という要素を入れるのも時には面白い。
③杵築城
最後に先日行った大分・杵築城を紹介したい。
こちらは戦国ではなく室町時代初期に大友氏の親族にあたる木付氏が築いたものになる。
杵築城は安土桃山時代にで百戦錬磨の薩摩・島津義弘に攻められるものの、木付鎮直が籠城して撃退。城としての優秀性を示すこととなる。
杵築城は構造が面白い。海辺のある奥に本丸、市街の高台に武家屋敷、下の通りに町人屋敷がある。武家屋敷が敵の侵攻を止め、町人屋敷のある下層から攻め入れば上から攻撃できる。
街ごと要塞ということを地形を活かして小さいながらに体現した城になっている。
今は武家屋敷も商家も風情を残していて非常にいい。知られざる観光スポットとしても最強じゃないかと思う。
3つ独断と偏見で紹介してみた。
特に大きなこだわりがあるのではないが、大きいばかりが城ではないので、自分なりの名城をこれからも密かに探してみたいと思う。