クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

軽量化に限界はあるか~山道具選びの失敗あるある②

唐突だが「肉抜き」という言葉をご存じだろうか。

肉食などの煩悩を断って出家することではない。昔流行ったタミヤ模型のプラモデル「ミニ四駆」で、軽量化のために穴を開けて軽くすることである。同じモーターを使うなら車体は軽い方がいい。

軽量化は正義。小学生でもわかる事実なのだが、必ず「やり過ぎ」る奴が出る。穴だらけにしたために、コースアウトして車体が壊れたり、車体が軽すぎてコーナーを曲がれなくなったりと本末転倒を起こすことも。

当時、自分の知恵のなさと小遣いを無駄にしたという後悔に苛まれるという体験をしたという小学生は多かったはず。と、やたらと長い前置きとなった。

その小学生時代の後悔を繰り返すのが今回の「あるある」なのである。

 

②軽量化のやり過ぎ

登山初心者の頃は重い荷物を背負っていた。日帰りはともかくテント泊ならバックパックの容量80L、重量25kg。

 鋼の肉体を持つでもなく、ただ歩みが遅くて非常に疲れる。

これじゃいかんと、テント泊では余計なものを減らし、バックパックを小さくした。

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そこからはグラム単位で重量を見、カタログ鑑賞も重さ重視。概して男はカタログのスペックを比較するのが好きなのだ。

軽量化が一番図れるのは寝袋と食事道具。寝袋はできるだけ3シーズン用を初冬まで使う。

初めて冬の八ヶ岳に行った時は、夜マイナス20度まで気温が落ち、お湯を飲んではうたた寝し、寒さで目を覚ますということを繰り返した。

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軽量化のために増殖してしまったモノたち

結局、寝袋は厳冬期用をすぐに買った。根性だけでは寝不足になる。

代わりに食事道具の軽量・コンパクト化を図ることにした。その結果が上の写真である。どんどん増殖している。

右下のイワタニPRIMUSのP-115と右上のEPIガスのチタンクッカーが最終的な組み合わせ。

両方安定感に欠けるので何度かテント内でひっくり返している。


まあ、軽さのために多少の不快は受け入れるというところが軽量化の極意。

ただ、ミニ四駆のように身体を壊さない塩梅が難しいのだ。