クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

味噌を作るということ

昨年の12月、ちょうどクリスマスの時期に大分へ行った。

目的は九重連山に行くことだったが、結局天候も悪く由布岳に登るのにとどまった。おまけに由布岳も霧と雪に覆われてわりとさんざんな目に遭ってしまった。

下山して温泉で温まり、翌日は城下町・杵築へ。風情のある味噌屋さんで買ったのが糀。暖簾にかかっているように天然醸造

これで味噌を作ろうというのだ。

豆腐を作ったりと最近相方は手作りで加工品を作るのに凝っている。

味噌は相方曰く「簡単」なのだそうだ。

大豆を水に浸け、半日以上経過した後、鍋でよく煮る。煮たら冷ます。そして豆をミキサーで潰し、糀と混ぜてタッパーに入れて半年待つ。

とりあえずコダワリとして大豆は豆腐づくりで余った北海道産。水は近所の「名水」を私が汲んできた。

正直、昨今は大豆が安く売っていないので、原価は高額でもないが、安くもない。手間を考えるとスーパーで買った方がいい。しかも半年かかるのだ。

まあ、そんなことで1月に漬け、涼しい本棚に入れて半年。発酵してタッパーからやや漏れ、私の本を汚すところだった。

出してみるとシッカリ味噌になっている。

味は少ししょっぱい気もするが、市販のだし入り味噌と違って、「味噌でゴワス」という硬派な感じがいい。何より時を積み重ねてできるところが、発酵食品の重みだ。

「ああ、あれからもう半年以上経ったか」と感じさせる味噌なのである。