クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

避難小屋に泊まりたい

ここのところ旅行に行くにしても登山に行くにしても計画が雑になる傾向にある。

「まっ、なんとかなるだろう」ということで、宿泊場所とかを決めずに行ってしまう。結果、現地で「予約は?」と訊かれて𠮟られたのが、今夏の北アルプス縦走だった。最近、計画やら日程に縛られない山旅を求める潜在意識が強くなっている。

どこかに泊まる場合、テント泊が好きだ。自由な空間というのがいい。しかし、国立公園内は指定地以外で幕営禁止という掟があり、難しいことがある。

なかなか自由にとはいかない。

そんな時に役立つのは山小屋。

しかし、当然と言えば当然ながらテント泊より高くつく。昨今はコロナ禍で値上りしており、ビジネスホテル並みになってきた。

こうなると最終手段は無人の避難小屋ということになる。しかし、と「しかし」だらけの文章になってきたのだが、避難小屋にも問題がある。基本は避難目的だから気軽に使うわけにいかない。ただ、場所によっては「ここいいなあ」という小屋があったりする。

その例が屋久島の避難小屋。上の写真がそれで、レンズに水滴が付いたまま撮ってしまった写真なのだが、広くてきれい。ただ、われわれが泊まったのは2月で他に誰もいないので非常に寒かった。

避難小屋は適度に人がいないといけないし、混むのも困る。その加減が難しい。

この写真は南アルプス聖岳の近くの兎岳避難小屋。石造りだが、中は板敷で適度な広さ。この日は4人ほどの宿泊でちょうどいい感じだった。

石造りなので風が強い中でも強固にわれわれを守ってくれた。

 

避難小屋のいいところはテントのように撤収がいらず、雨風が凌げるところ。あと中にいる人と仲良くなれる。

一方で混雑時にはケンカが起きたりと大変なこともあるらしい。私は見たことがないが、気分がギスギスする泊りは嫌だな。

ここのところコロナ、コロナでいろいろ控える部分もあったが、避難小屋をつないだ山旅も時折やっていきたい。