クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

荒川上流川下り②~川から見た景色は

秩父橋から出発した。

流れに乗るのは初めてで緊張する。梅雨時のせいか水は濁っている。ところどころ水草が生えているのだが、水没しているところを見ると、普段より水量が多いのだろう。

スタートして少しすると瀬が出てきた。

実は、瀬とは何かということをこれまで理解できていなかった。瀬とは段差が大きくなっているところで、そこは水深が浅くなっている。水深が浅くなっているのが問題で、隠れ岩があると激突したり、岩によって生み出された水流で転覆する可能性があるのだ。

この日は中州なんかで川幅が狭くなっているところや、隠れ岩が出ているところが定期的に登場して、リアル-スプラッシュマウンテン状態を呈していた。

「こんな感じです」という画を撮りたいところだが、波に揉まれている時はカメラなんか出している暇はないので、結局静水の時のみの写真だけになっている。GoProが欲しくなるのがよくわかった。

一度は前に座る相方の身体がかなり浮いたものの、2人乗りの重量のおかげで何とか沈せず。あとは舟がコントロールを失って逆向きになって焦る。2人で漕いでなんとか元に戻した。

波にぶつかる度に舟にはかなり水が入るので時々上陸してひっくり返す。そして次の瀬の状況を確認する。意外と乗っている時間は短かった。

正直、私は川下りに関して冒険的要素を求めていないので、ただただ怖いだけなのだ。

そうこうしていたら、対岸にはなんと鹿がいた。

きっと「いい大人が何やってんだろう」という感じだろうか。この日見た動物は鹿、狸、水鳥。

人気のない水辺は動物たちがのびのびと動いている。水辺の風情というのは人間以外にもよく当てはまるようだ。

瀬をいくつか越えて、温泉施設らしき建物があるところで上陸。

てっきり道に出るものと思ったらオートキャンプ場の中で、おじさんから注意を受けて温泉へ。

この日は秩父鉄道皆野駅から秩父方面に乗って帰った。