クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

テント泊の至福〜笠ヶ岳山行③

さて、暑い暑い笠新道を抜けてようやく稜線へ。

縦走登山の時はこういう稜線歩きが楽しい。場合によっては雲が足元より下にあって、天空を歩いているような気がする。

ただし、この日は久しぶりの長時間の登りだったので、登り切った時には疲れ果てていた。おまけにすれ違ったお兄さんから「今日は凄い人ですよ。今まで200人くらいが上がって行きました。テント場張れないじゃないですか」などと不吉なことを言われていたので、気持ちばかりが焦ってしまった。

行ってみると混んではいるものの、隙間はあって張れないほどではなかった。

そんなわけで今夜のわが家を設営。

相方が「越冬ビール」を調達してくれた。特にそんな銘柄があるわけでなく、去年荷揚げして、小屋に残った消費期限切れビールのこと。値段は通常600円が400円だった。

霧で視界はないが、テントの前で持ってきた煎餅をつまみ、ビールを飲む。相方は下から持参したウィルキンソンジンジャーエール

疲れたが、この時が一番いい。

そのまま夕食にしようと思ったら、雨が降ってきたので、煮炊きはテントの中でした。夕食はサッポロ一番塩ラーメン。こういうシンプルなものが一番美味い。

ビールの缶を小屋に持って行ってトイレを借りる。

テントに戻る途中で何人かが騒いでいると思ったらライチョウだった。人を恐れるでもなく、親子のライチョウがテント場をウロウロしている。みんな競い合って写真をとっていたが、あまりに長時間ウロウロしているので、人間の方が飽きて各々のテントに帰ってしまった。

 

さて、ビールも飲んだ、飯も食った、水も汲んだ、ライチョウも撮ったとなるとやることがない。

本でも読もうかと思ったけど、テントに戻ると眠くなって7時には寝てしまった。