クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

北アルプスの笠の上での日の出〜笠ヶ岳山行④

キャンプは朝に限る。

そう書いてみたが、今回夜にふと目が覚めてテントの外を見ると恐ろしいほどの星空だった。写真に撮れたらいいのだけど、技術がない上にヘッドライトが周囲をちらつくので諦めて記憶にだけ刻むことにした。

 

さて、翌朝は3時起床。隣のテントがゴソゴソするので起きてしまった。

起きだしてみるともう東の空が明るい。アルファ米を腹に詰めて、テントを出るとヘッドライトがもういらないくらいだった。

慌てて笠ヶ岳の頂上を目指す。昨日の霧はすっかり晴れてテント場から頂上がハッキリ見えていた。

笠ヶ岳は「笠」というくらいだから、ぴょこんと尖がった頂上かと思いきやピークが2つある双耳峰みたいになっている。2つのピークの距離は短いが、若干下がったところがあるのだ。

すでに頂上にはたくさんの人が集まっていて、ご来光を今か今かを待っていた。

そして日の出。

槍ヶ岳の大槍と小槍がよくわかる。

アルプス一万尺ってなんで小槍で踊るんだろうね?」

と相方が訊く。

「大槍で踊ると怒られるからじゃない。夏場は大槍はめっちゃ混むし」

互いにどうでもいい質問と適当な答えを交わして、日の出のショータイムは終了となった。