今回行った白神岳は列車によるアプローチだった。
鉄道の良いところはバスと違って季節運行というのがあまりないことだ。特に登山バスは連休の時だけとか、完全予約制とかで、かなり前から計画を立てておく必要がある。
私なんぞは思いついた時にふらりと行きたいタイプなので、本数は少なくても年中運行している鉄道での登山は嬉しい。
そんなわけで、これまで登山と組み合わせて乗った鉄道について書いてみたい。
①五能線
今年10月の三連休に乗った五能線はなかなか良かった。
基本は日本海に面して走るので、天気の良い時は清々しい。千畳敷と呼ばれる奇岩スポットもある。
五所川原を過ぎると内陸に入っていくわけだが、今度はリンゴ農園が目に入り、青森に来たなあという感じがする。完全無農薬のリンゴを栽培したドキュメンタリー、『奇跡のリンゴ』では岩木山の麓のリンゴ園という表現が出てくるが、まさにその通りの景色を目にすることができる。
白神岳登山と組み合わせて乗れるのが登山者にとって好都合だ。
鹿児島の川内から熊本に伸びる鉄道で、これも海辺を走る路線だ。
五能線は青森らしい田んぼやリンゴ園とともに海が見えるが、こちらはある意味日本らしく点々とする家や狭い畑や漁村が見える。
難点と言えば登山と組み合わせにくい。私の場合、開聞岳に登ってその後に乗ったが、川内での一泊を挟んでいる。
登山×鉄道と言えばこれでしょうか。
宇奈月温泉から欅平に行く黒部峡谷鉄道。冬は雪の閉ざされるところなので、季節限定で、シーズンが終わると線路も撤去されるという。観光目的の列車だけど、そこそこ本数を出してくれるのがありがたい。
今まで4回ほど乗っているが、主に欅平から黒部川の下の廊下を通って黒部ダムに抜けるのに使った。とにかく紅葉の時期は絶景としか言いようがない。残雪期もそれはそれでいい。
シーズン中はいつでもそれなりに楽しめる。
まだまだ、鉄道オタクにすれば私なんぞ甘ちゃんなんだろう。
しかし、今年乗った根室本線もなかなか良かったし、去年は高山本線も渓谷を縫うような路線で面白かった。
これからも機会を見て鉄道×登山の旅を続けてみたい。