クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

百科事典って必要?

相方が学校で百科事典の使い方を授業でやらないといけないという。

不思議なことに「百科事典の使い方」ということが文部科学省のカリキュラムに入っているらしい。大人が日常的に使っているのならともかく、使ってもいないものを子どもに教えるとは妙なものだ。

この情報社会に百科事典はそもそも必要なのだろうか。

私はわりと紙の本で調べる方だったりする。仕事で『六法全書』とか『会計六法』とかもひっくり返すし、ついつい該当箇所の前後も読んでしまう。

探したいものをピンポイントで表示するネットの優位性は理解できるけど、法律や規則の場合、該当箇所の続きに「但し、〇〇においては・・・」などという文が続いていないとも限らないので、紙の方が見やすい。

では、百科事典はといういうと人生の中で数えるほどしか使った記憶がない。大学生の頃、歴史の文献を読んでいてわからないものを調べたくらいだ。歴史学の用語を調べるのに百科事典は明らかに力不足で、半分以上の確率で載っていなかったし、説明も不十分なことが多かった。

私の世代でそんな感じなのに、百科事典の調べ方なんて今さら習っても仕方ないように思える。

 

さてさて、そんなことを相方に言ってみたのであるが、相方は学習指導要領を守らねばならない立場上、授業をしたのだという。

ただし、百科事典の出版元や教育業界の雛形どおりでなく、ウェブサイトとの比較をやったらしい。

百科事典の出版元はウェブサイトには情報の裏付けがないのだという。ただ、百科事典だって人が書く以上は誤りがあるし、情報も古くなる。それに新しい情報は載っていない。情報に「絶対はない」ということを授業の趣旨にしたらしい。

果たしてその趣旨は伝わっただろうか。