クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

便秘のなり方

せっかくの連休だからということで、上高地から蝶ヶ岳常念岳、燕岳まで縦走してみた。天候には恵まれて、撤退する理由が見つからないのは良かったが、久しぶりのテント泊装備で体力低下が顕著に現れ、3日ともヨレヨレのヘロヘロになった。

縦走の話も書きたいが、ちょっと唐突に便秘の話を書いてみたい。


普段私は比較的お通じが良い方なので、便秘やお腹がゆるい人の話を聞いても「へー、そー」くらいの反応しかしない。

1日1回、規則正しく我が身を離れていく。だいたい朝7時くらいで、会社に出社したくらいの時間だ。定時まで余裕があるので、会社のトイレで悠々用をたす。家のトイレも汚れず一石二鳥なのだ。

その一石二鳥が崩れるのは、休日で、しかも登山に行くというのは皮肉な話だが仕方がない。


山に行くには当然早起きしなくてはならない。始発に乗るには4時起きは当たり前。今回は3時半に起きてシャワーを浴びてから家を出た。

電車はまだガラガラなので、まどろみながら目的地を目指す。ちなみに今回は上高地へ行くのに、高尾、大月、甲府、松本、新島々で乗り換えた。ちょっと多過ぎる。

時報のような下腹部のお知らせは甲府で迎えた。中央本線の良いところは車両にトイレが付いている。これがないと山より先に身体が風雲急を告げるところだが、まあ登山初日は列車のトイレにて一件落着である。


しかし、登山は2日目からが問題である。3000m峰は大概2日目に登頂を目指すからだ。

今回も1日目に蝶ヶ岳には登ったが、真打は2日目の常念岳を据えていた。2日目は3時半起床、5時前にテントを撤収して出発。登ったり下ったりを繰り返す。

7時の時報が鳴る頃にはまだ常念岳の前でジタバタしていた。お腹の方には「今は構ってられないからちょっと黙ってろ」と言い含めると不承不承引き下がった。その後、お腹がヘソを曲げたのか、おならが何度か出たくらいで、その後は何の音沙汰もない。


登山3日目になると私も気持ち悪くなる。別にお腹が痛くも腹が張るでもないが、毎日規則正しく出て行くものが溜まってるのは心理的に気味が悪い。

3日目も2日目と同様に3時半に起き、今度は4時に出発。一度喝を入れたらお腹の方はもうお知らせをしてくれなくなった。

ここを冷静に分析すると、ヘソを曲げたというか、おそらく身体の水分量が少ないので、肝心の物が直腸を刺激していないようだ。

私は毎日かなりの水分を摂る。朝起きてコップ3杯くらいは普通。会社に着くなり水1杯とコーヒー1杯。それからのべつ水ばかり飲んでいる。水呑社員とは私のことだ。


今回のルートは上高地から徳沢までは梓川沿いを歩くが、そこから長塀尾根に入ると水場はなく、蝶ヶ岳ヒュッテでも1L200円で売られていた。

ただ金が惜しいわけではなく、今回あまり水を飲まなかった。まず稜線は寒い。2日目は時折風が強く吹いて、なかなかバックパックからボトルを出すことができなかった。

しかも、2日目の夜は小屋が営業していないため、雪で水を作る必要があり、なかなか貴重な水をがぶ飲みできなかった。

そんなこんなで中房温泉に下山すると水場にコップを持って行ってがぶ飲み。そしてトイレに駆け込んだ。


便秘に悩む女性は多い。

そんな女性に特効薬的な解決策を提示できれば良いが、今のところ私にできるのは「山では便秘になりやすくなる」という話だけである。

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